《再掲》グレートマジンガー

2010年5月8日投稿の再掲載です。
今回から3回にわたってジョイントモデル誕生の背景を考えています。
グレートマジンガーはゲッター1とともにバンダイ模型のロボットプラモデル変遷のターニングポイントになったキャラクターです。




 グレートマジンガー 
 

 
マジンガーZは人気絶頂のまま1974年9月に続編「グレートマジンガー」にバトンタッチします。
グレートの登場は早い段階から周到に計画されていたので、関連玩具は当時としては異例の早さで店頭に並びました。
 
プラモデルもゲッターロボの初期製品に続いて開発されたらしく、通常より早い時期に発売されたようです。
初期発売分は以下の通りです。
 
 グレートマジンガー(モータ-歩行)
 ミニグレートマジンガー(ゼンマイ動力マジンガーZの金型改造/チビッコグレートマジンガー名義でも販売)
 ブレーンコンドル(ゼンマイ走行/マスコットグレートマジンガー付き)
 グレートマジンガー(袋入り50円または箱入り80円の廉価プラモ)
 ブレーンコンドル( 同上 ) 

         
グレート本体はモーター版・ゼンマイ版共にマジンガーZ・ゲッターロボの路線を踏襲しており、映像中のイメージとはかけ離れた形状でした。画像のモーター歩行グレートは1998年の再版を仮組みしたもの。
 

ブレーンコンドルによる起動やアトミックパンチの発射などはZやゲッター1と同じ。
マジンガーブレードとグレートブーメランは手で持つことができます。スクランブルダッシュは脱着可能。
ディテール単位で見ると設定に近い部分もありますが、ギミックに制約されたスタイルのためにあまり奏効していない印象です。
 

マジンガーZとの比較。脚の内側に角度のついた形状はよく似ており、ボディ部分の金型はマジンガーZを改造した可能性が考えられますが、真相は不明です。
改造が事実なら、マジンガーZが再版されないのはそのためということになりますが…どうなのでしょうか?


 

オモチャ然としたグレートに対してブレーンコンドルはイメージ通りの形状になっており、この点もこれまでと同様です。
画像の個体は1998年の再版。


50円サイズの廉価プラモは同シリーズのゲッターロボとほぼ同時に発売されたようで、マジンガーZには無かった新機軸商品です。(詳しくはこちら
画像のグレートの台車はゲッター1のもので代用しており、本来はボディと同じ青色成型です。
 

廉価ゆえにギミックによる制約はありませんが、グレートは目の彫刻が丸くなっていたりやや脚の短いスタイルなど、形状的にはいまひとつの感じです。


これら初期発売品の中では、ブレーンコンドル付属の「マスコットグレートマジンガー」が注目されます。
 
実写ヒーローを立像形体で立体化してきた「マスコット」と同じ名義が使われているのは、キャラクターロボットにもようやく形状重視の視点が適用され始めたことを意味していると考えられます。
実際にこのグレートは初期製品の中ではもっとも良好な形状になっています。
 

ただし「ロボット=動くオモチャ」という先入観を払拭しきれなかったのか、四角くデフォルメされた足にはコロ走行用の車輪が付いています。
この先入観はかなり根強いものだったようで、人型ロボットの足裏に車輪を付ける例は1977年のジョイントモデル・ダンガードAまで続いています。
 

このグレートでもうひとつ注目すべきなのは50円クラスの廉価プラモ以外では初めて接着不要のハメコミ式(スナップフィット)が採用されている点です。
ハメコミを活かすことでスクランブルダッシュ・ブレーンコンドル・グレートブーメランは脱着式となり、パンチ発射ギミックと合わせてかなり遊び甲斐のあるプラモデルになっています。
 
このように「マスコットグレート」からはバンダイ模型のいろいろな変化の兆しが見て取れます。
なお、このグレートは「リトルグレートマジンガー」名義で単品売りもされたようですが、現物は確認出来ていません(情報をお持ちの方はお知らせいただけると幸いです)。
また、のちに発売される「グレートマジンガースーパートレーラー」にも同梱されたほか、メッキ・塗装済みの状態で「DXモデル」としても発売されています(参照)。


 
以上のように、グレートのプラモデルは基本的には「バンダイロボットシリーズ」の路線を継承してスタートしましたが、バンダイ模型の「人型ロボット」へのアプローチには少しづつ変化が見られます。
 
1974年の年末商戦向け新製品からは、時代の要求に合致した新しいかたちの「キャラクターロボットプラモデル」を求めるバンダイ模型の試行錯誤が本格的に始まります。
 
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[ 2019/11/24 23:51 ] ジョイントモデル | TB(-) | CM(0)

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