タイレルマシンの実体



タカラのミクロマンより、1977年のミクロマンコマンドシリーズで発売されたタイレルマシン。

発売当時には手にすることはなく、広告写真などを見て「タイレルP34風のオリジナルマシン」なのだろうと思っていました。
近年実物を入手してみると、車体の形状はどこかで見たことがあるような気がします。




フロント部分のマーキングからブラバムBT45Bが思い当たりましたが、ボディ形状はまったく異なるようです。
画像は永大・テクニカ43のブラバム。



正解はこちらでした、1976年のチャンピオンマシンとして人気だったマクラーレンM23。
画像はコーギー製のダイキャストミニカーです。




つまりタイレルマシンとは、マクラーレンM23をタイレルP34風のブルーボディーの6輪車にしてブラバムBT45B風のフロントマーキングをほどこしたもの、というハイブリッドな要素で構成されたマシンだったようです。
F1の知識があればすぐにわかるのでしょうが、門外漢にとってはなかなかわかりにくい実体でした。




ミクロマンコマンドはスーパーカーブームと同時期だったので、他にコスモポルシェ、コスモカウンタックというスーパーカー風のマシンも発売されています。
カウンタックは一目瞭然ですが、ポルシェはどんな実車をモデルにしたのでしょうか。


ポルシェはどれも似た形状なのではっきりわからないのですが、このあたりでしょうか?
画像はポルシェカレラRSRターボ、オートアート製1/18モデルです。
ただしマーキングシールはまた別の車種を参考にしている可能性がありそうです。






これらコマンド期に発売されたマシンは、前年のスパイ・カーシリーズと比べるとデザインの練り込みや遊び甲斐が大幅に後退しているように見えて、存在感が薄いようです。
発売当時に積極的に欲しいと思わなかったのは、そうした印象があったからでした。
上のカタログ画像でもミクロマンらしいメカはアースジェッターだけで、他3種はどうも魅力が乏しく感じられてしまいます。

とはいえ、これは1977年の商品展開の全体像を考えると仕方のないことだったようです。



この年のミクロマンは、ロボットに近いデザインになったタイタンコマンドに始まってジャイアントアクロイヤー、メカアクロイヤー、ロボットマシーンZと大型ロボットキャラクターを連発しています。
さらに電動大型メカのサーベイヤー3種もやつぎばやに発売され、前年までとは商品内容も発売ペースもかなり異なる展開になっています。

こうした発売ラッシュのなかではコマンド・カーなどのマシンシリーズは脇役にすぎず、開発に割けるリソースも限られていたのではないかと想像されます。
前年のスパイマジシャンではスパイ・カーシリーズがメイン商品だったのとは対照的です。




1976年までのミクロマンにはどこか小学生向けの知育玩具のような雰囲気があり、ポピーの超合金などとは出自も対象層も微妙に異なっている印象がありました。
しかしスパイマジシャンシリーズは未発売商品が複数あることなどから人気はいまひとつだったようで、その結果1977年からは対象年齢を下方修正したのではないかと思われます。

ロボットを展開のメインに据えたのはおそらく従来より低い年齢層を意識してのことで、この時期からミクロマンは男児向けキャラクター玩具としてポピーと同じ顧客を奪い合う態勢になったように思えます。
その延長上にダイアクロンとミクロチェンジが産まれ、トランスフォーマーに発展して現在に至るのですから、タカラの判断は正解でした。

ただし初期のミクロマンを体験した世代としては、幼年向けに変質していくミクロマンを見るのはさびしいような複雑な心境でした。





以下は蛇足。


手元のタイレルたちを並べてみました。
向かって左から永大のグリップテクニカ(ドライバーはロータス78から転用)、タイレルマシン、ジョイントコンバトラーVデラックス、京商1/18リアルモデル。

四つそろって 「われら、タイレル電撃隊!」




真ん中にポルシェが割り込んで、「ビッグ・1 ! ! 」




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[ 2017/04/02 23:22 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(9)

No title

初めましてK野と申します。
確かにタイレルマシン言われるまでマクラーレンだと気がつかなかったです。
今になって新しい発見があるとは知りませんでした。
前輪が4つで青いとタイレルに見えるんですね~。
[ 2017/04/03 09:02 ] [ 編集 ]

No title

タイレルマシン(⬅大好き❗)と
この辺のマシンシリーズ、自分的にはまだまだイケてるデザインの時期です。

何となくですが、レスキューマシンからプレイバリューが大味になった印象があるんですよね~。
(※単なる思いで話でスミマセン😅)
[ 2017/04/03 13:09 ] [ 編集 ]

No title

> K野さん
はじめまして、書き込みありがとうございます。

やはり現物を手にしないとわからないことはありますね。
まだ持っていないミクロマン製品はたくさんあるので、知らないことも山ほどありそうです。
[ 2017/04/03 23:22 ] [ 編集 ]

No title

> ごんちゃっくさん
精密感や大味さの印象は体験する年齢によっても変わるでしょうし、個人差が大きそうですね。
自分にとってこのころのタカラはアンドロイドAや初代タイタンのイメージが強いから、ポリスキーパー以降は「ちょっと違うな~」という目で見ていました。
[ 2017/04/03 23:32 ] [ 編集 ]

No title

77年からテレマガ本誌でも扱いが大きくなりますから低年齢化は必然だったのかもしれませんね。
TVキャラクターの弱体化もあってタカラと講談社双方にメリットがあったでしょうし。
またポピーもジャッカーやスタージンガーでビクトラーを展開する等、本当にマスコミ玩具は面白いですね。
一生抜けられない趣味を持てたのは良かったのか悪かったのか…(笑)
[ 2017/04/03 23:56 ] [ 編集 ]

No title

まあ他人に迷惑をかけずに楽しさや癒やしを感じられるなら、悪い趣味ではないでしょう
(^^
[ 2017/04/05 02:02 ] [ 編集 ]

No title

私的には移動基地がデザイン的にはミクロマンのピークでした。
それとは別に面白いなと思ったのはメカアクロイヤーでして、
デザイン要素的にはゲッター3とガンタンクと共通で、
しかも別売りの商品と組み合わせると二本足になる所まで一緒
(ジャンボマシンダーとコンビネーションジュニア)で
気が付いた時にこりゃ面白いなー、と。
[ 2017/04/09 06:41 ] [ 編集 ]

No title

移動基地はあの時点でのミクロマンの集大成のような存在でしたね。

メカアクロイヤーは、アクロカノンの脚を付けてジャイアントアクロイヤーと並べてみたいと思っていましたが、まだやってみてないことに気付きました(^^
[ 2017/04/09 13:37 ] [ 編集 ]

No title

バギー付のコンVは当時のバンダイの冒険心がにじみ出てますな。
ある意味7,80年代はカオスが許されていたというか何と言いますか。
[ 2019/01/08 20:04 ] [ 編集 ]

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