アウトサイダー・プラモデル・アート

アウトサイダー・プラモデル・アート

 

 
既にお読みになった方も多いと思いますが、双葉社からアウトサイダー・プラモデル・アート -アオシマ文化教材社の異常な想像力-が発売されました。
以前の記事で発売情報に触れていたので、少し感想を書いておきます。
 
本書は100円と500円の価格帯で展開された合体マシンに対象を絞り、各マシンと完成したキャラクターの現物の組み済み画像を集積したものです。
 
 

合体マシンを中心とするアオシマプラモについては上掲のような先行書籍があります。
 
 超絶プラモ道(竹書房2000) 
 超絶プラモ道2・アオシマプラモの世界(竹書房2001)
 伝説のS級プラモ図鑑(英和出版社2006)
 合体マシンスーパー・ファイル4号(アオシマ合体マシン研究所1996/3版・同人誌)
 
 
「超絶~」2冊で商品展開の全体像はほぼ網羅されており、「S級~」は超絶~で未掲載の現物画像がいくつか補完されています。「スーパー・ファイル」も現物画像はほとんど掲載されていません。
 
今回の「アウトサイダー~」は、入手困難な現物の組み済み画像を対象商品すべてについて掲載しているのが最大の特長で、資料としての意義は大きいと思います。
巻末の文字ページでも、元バンダイ模型の松本悟氏にインタビューしていたり、駄菓子屋とスーパーの店舗数変化のデータを提示して駄ものプラモ衰退の背景を探るなど、おもしろい視点があります。
 
総じて、当時のキャラクタープラモに興味があるなら一読の意味はあると思います。
 

 

「アウトサイダー~」は売れ行き良好なようなので、このジャンルでこれからも類書が発売されるかもしれません。
今後のために、改善してほしい点についても書いておきます。
 

「アウトサイダー~」の誌面構成は画像のようなものですが、まずメインのロボット正面写真が気になります。
資料性を考えれば素直に単体で撮影すべきなのに、なぜか簡易ジオラマ風になっていて、手前に置かれたストラクチャーでロボットの一部が隠れてしまっています。背面写真が正面写真の一部を隠してしまっているページも多いです。
各マシンの完成品画像は箱絵と一部重なっていますが、レイアウトを少し工夫すれば両者をきれいに見せるのは容易なはずです。
こうした部分への配慮が不足しているように思われます。
 
また、本書には簡易ジオラマ風の写真が多数掲載されていますが、率直に言ってそれらには意味が見出せません。
プロモデラーの作例とか、同時代のプラモのみを使用したジオラマとかなら別な意味が生まれると思いますが、素人が市販の汎用品を並べているだけでは、ちょっとなにをしたいのかがわかりません。
同様に、幼年向け雑誌の口絵のパロディみたいなものも多いですが、これらもなにを目指しているのか理解に苦しみます。
 
合体マシン自体が持つ商品としての魅力と、組み済み画像を徹底網羅した資料性、箱絵原画収録などで十分意義があるのに、著者・編者が変に「おもしろい本を作ろう」としてしまい、的外れな方向に暴走しているような印象を受けます。
せっかく現物資料があるのだから、それらをきちんと活かすことにもっと意識を向けていただけたらと思います。
 
 
箱絵原画については、画家名の表記が一切無いのが気になります。
不明なものもあるのかもしれませんが、P4、P96など明らかに今道英治氏とわかるものにも表記が無いのは配慮に欠けるのではないでしょうか。
 

 






 

 

 
 
不満も書きましたが、70年代のキャラクタープラモデルを取り上げる書籍が出版されるのはやはりうれしいです。
今後もこうした企画の実現が続くよう願っています。
 
 
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[ 2015/02/17 14:10 ] 暫定 | TB(0) | CM(2)

No title

書き込みありがとうございます。
●●様はかつてサイトを運営していたコレクター様と拝察いたしますが
(間違っていたらすみません)、共感していただけてよかったです。
今後もお気づきの点があれば気軽に書き込みして下さい(^^
[ 2016/04/04 23:37 ] [ 編集 ]

No title

では、メールでご連絡いたします~(^^
[ 2016/04/05 10:51 ] [ 編集 ]

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