ウルトラマン特集 前編

 ウルトラマン特集 前編  
 
 

 
当ブログの累計来場数が先日10万hitを越えました。
内容の偏りが大きい上に更新頻度が低いにもかかわらず、お読みいただいていることに感謝いたします。
 
なにか記念の記事をと考え、単一キャラクターで最も多くの立体玩具を所有しているウルトラマン(初代ウルトラマン)の人形を集めてみました。
 
一応の基準として、
 ウルトラマン単体の全身が立体として造形されている(空気ビニール人形などは対象外)
 塗装済み完成品またはそれに準ずる形態で日本国内で流通していた
という条件に適合したものを集めています。
ただしあくまで自分の中での基準ですので、例外も含みます。
 

1960年代
 
 

まずは本放送当時に発売された、マルサン商店を中心とするウルトラマン人形。
前列向かって左端の手踊りは増田屋製。中央右のスタンダードソフトはブルマァク期のものですが元はマルサンなのでこちらに並べました。右端は石鹸入れと水鉄砲を兼ねた水ピスボート。
 
ここにないものとしてマルサンのおはなし人形やブリキ電動歩行人形、増田屋のカウンター展示用人形などがあるようですが、いずれも入手は困難です。
 
 

これらの中ではポリエチレン製の大きなウルトラマンが目を引きます。
画像の個体は未塗装状態で塗料とセットの「らくがきシリーズ」として発売されたものですが、塗装済みでの販売もあったようです。
 
 

Aタイプを見事に再現した頭部はすばらしい造形。ブルマァク以降の再版がなかったのは残念です。
 
 

30センチほどのポリ製人形と450円サイズのソフト人形はよく似た造形ですが、目の大きさや鼻すじの高さ、カラータイマーなどの細部に違いが見られます。
 
 

350円のスタンダードソフトはこのような状態で売られました。画像は現マルサンによる初版の復刻品で、耳の形が四角でなくかまぼこのような形状になっているのが特徴です。
 
 

この初版ソフトは円谷プロの用意した三面図を参考に造形されているようです。
画像は10年くらい前にウルトラマンフェスティバル会場でパネルとして展示されていたものですが、ポーズはもちろん独特な足の形状、胸の模様のバランス、半月状に見える目などの特徴が初版ソフトと共通しています。
側面図の耳は四角に見えますが、正面図ではかまぼこ状に見えないこともありません。
 
 
2007年に六本木で行われたウルトラマン大博覧会でこの三面図の彩色原画らしきものが展示されましたが、現物はB5サイズくらいの小さな絵で、正面と側面での耳の形状の矛盾などはサイズの小ささのせいでよくわからない状態になっていました。
おそらくその原画の複写素材を資料として渡されたマルサンの原型師は、側面図では耳の形が不明瞭なため、わかりやすい正面図優先で解釈・造形したのではないかと想像されます。
その結果がかまぼこ状の耳の形になってしまったようです。
 

この耳の形はすぐに頭部パーツごと修正されて、追加生産分からは四角い耳になりました。
画像左は初版を型取りして制作されたと思われる無版権ソフトですが、ニセモノ製造業者のすばやさには驚き呆れます。目が塗装されているのはいいですが…
 
 

こちらは小サイズ二体の復刻版。左はマルサンあかちゃんシリーズ(M1号)、右はマルサン小サイズプラモのソフトビニール復刻(ノスタルジックヒーローズ)。
 
 

飛び人形に見えるこちらはタカトク製のジョウロ。本来は胸に赤いシールが貼られていたようです。
版権シールは運よく残っています。
 

大きさは30センチクラスで、背中から入れた水が指先の穴から出てきます。
 

1970年代 中盤まで
 
 

倒産したマルサンに代わり、1969年からはブルマァクがウルトラ怪獣玩具の中心になります。
ブルマァクはマルサン製品の再版に加えて特大サイズやミニサイズなどの多彩なソフト人形を発売しました。
また、タカラの変身サイボーグや美研のスケールモデル怪獣などのリアル感を売りにした玩具の登場もこの時期の特徴です。
画像に無いものとしてはニッコー製のペンダントソフト、大里玩具のジャンボ指人形があります(今回は発掘できず…)。
追記:ペンダントと指人形の画像はこちら
 
 

70年代初期の第二次怪獣ブームは72年からはヒーロー主体の変身ブームに変質したため、ブルマァクはウルトラ兄弟の商品を多く手がけています。
ただし初代ウルトラマンは帰ってきたウルトラマンとのキャラ被りのせいか、スタンダード以上の大きなソフト人形は新作されず、ミドルサイズやミニサイズのセット用がメインでした。
 
 
当時、シャープでかっこいい新マンのソフト人形を手にして、「この技術で初代ウルトラマンを作り直してくれないかな~」と切実に願っていたのを思い出します。
 
 

これらのソフトは、単品ではマルサン同様にヘッダー付きのビニール袋で販売されました。
ミドルサイズなどはブリスターパックやケース入りでセット売りされたようです。
 
 
 

ミニソフトよりさらに小さい人形、美研スケールモデル怪獣ブルマァクミニミニ怪獣です。
ミニミニ怪獣の彩色版はレオ放送の74年頃にセット商品として発売されたようです。
 

こちらのハッカパイプも造形の特徴から70年前後の発売だった可能性があります。あるいは本放送時にすでにあったのでしょうか?足裏に版権表示の刻印がある正規品です。
本来は肩口の輪にひもを通してぶら下げられて露天で売られました。
 
 

この時期の最大のエポックは、やはり変身サイボーグの登場です。
ソフト人形やプラモデルでは脳内補完するしかなかったスペシューム光線をはじめとするさまざまなポーズが、変身サイボーグで可能になりました。
人間がコスチュームを着るのと同様に人形に変身セットを着せるという構造も画期的で、ヒーロー人形のリアルさが飛躍的に向上しました。
 

ただ、この時点では戦わせる相手の怪獣が無いのが難点でした。
画像のようにブルマァクのジャイアントソフトならなんとか合いますが、リアルなサイボーグとオモチャ然としたジャイアントソフトではどうも釣り合いが取れない感じです。
ジャイアントサイズの怪獣ソフト自体、田舎では売っているのをあまり見かけなかったし、高額なのでそうそう手に入る物ではありませんでした(画像のレッドキングはバンダイによる再版)。
 

1970年代末期
 

1977年末にブルマァクが倒産し、以後のウルトラマンの玩具はポピーが中心になります。
ブルマァクまではソフト人形の成型色は灰色でしたが、ポピーでは赤成型にシルバースプレーになって印象が大きく変わりました。
主力のキングザウルスシリーズは従来のミドルサイズ程度に小型化されて脚部の分割も無くなり、単体の可動よりもコレクションを重視するものになっています。
 
ソフト人形以外ではポピーの代名詞たる超合金、頭部が発光するエレクトロ光線シリーズ、腕部に針金を内蔵したクネクネ人形、欧米のコレクションフィギュアを思わせるワールドヒーローシリーズなどが発売されています。
(エレクトロ光線は発掘できなかったので画像ではスペシウム5000としての再版を使用しています)
 
 

キングザウルスのウルトラマンは当初は目とカラータイマーが別パーツ、塗装は黒鉄色でした。
継続生産分では別パーツは廃止されて塗装はシルバーになっています。
クリア版はロッテのガムの点数券を集めるともらえた特製品です。
 

キングザウルスと大型のBIGウルトラマンは画像のようなプラケースで販売されました。
1976年ころからバンダイやブルマァクなど各社がこうした梱包形態を導入しており、これは超合金に人気を奪われたソフト人形をなんとか盛り立てようという模索のひとつのように思えます。
 

ミニサイズは画像のような袋入りで、初期はポピー、後期はビクトラーからの発売になっています。
左端のさらに小さい人形はセブンや怪獣数体とともになんらかのセット商品に同梱されていたようです。
頭部のトサカが高いなど、特徴はミニソフトと共通しています。
 
 
 

これはおふろセットとして水中モーター、水鉄砲と同梱されたプラ人形。頭部の可動で潜行ポーズになります。
キングザウルスとともに盛んにCMが放送されていた商品です。
 
 

MEGO社と提携した可動人形、テレビヒーローシリーズ。
大きなグラブとブーツ、短い首などが難点でプロポーション、可動ともいまひとつ。
変身サイボーグよりも大きく後退してしまった印象です。
 
 

超合金のウルトラマンは、人間型ヒーローの超合金として画期的な構成になっています。
それまではわずかな前後可動しか出来なかった股関節をミクロマンに近い構造に変更し、さらに腰部も分割して回転させられるようになっています。
発射ギミックなどを捨てて可動に特化しており、従来に無い合金可動人形になりました。
 

 

その結果、超合金ウルトラマンをキングザウルスの怪獣と絡めれば画像のようにスチール再現に近いことが可能になりました(写真はウルトラマン全調査報告/講談社2012より)。
これはブルマァクまでの時代には出来なかったことで、作品世界自体をジオラマ的に再現できるという点で画期的だったと思います。
 
 
なお、宇宙船VOL.2(朝日ソノラマ1980)掲載のポピー・村上克司氏のインタビューにおいて、
 ウルトラマンや怪獣の商品化はむずかしく、素材開発が遅れている。
 なんでもダイキャストでやるわけにはいかない。
という内容が語られているのは興味深いです。
 
ポピーのウルトラ玩具はキングザウルスを中心によく売れていましたが、それらの多くはブルマァク以前の他社玩具の焼き直しと見ることもできます。
超合金やジャンボマシンダーなどの革新的な男児玩具で成長してきたポピーが、このジャンルでは過去商品を凌駕する新規玩具を生み出せていないという状況認識が、こうした発言から読み取れるように思います。


ブルマァクが倒産した頃は、朝日ソノラマのファンタスティックコレクションNo2・ウルトラマンの発売で高年齢層でのウルトラシリーズの再認知が進み、小学一年生などの低年齢誌でもウルトラマンの再掲載が始まろうとしていた時期でした。
 
78年の年明け早々にはてれびくんでもウルトラマンの特集が始まって人気は盛り上がり、夏頃には玩具や書籍の本格展開が始まっています。
 
もしもブルマァクがあと数ヶ月持ちこたえることが出来ていたら、第三次怪獣ブームの玩具展開はまた違ったものになっていたのかもしれません。
 

1980年代以降…
 

1970年代に玩具界の覇者となったポピーは、80年代はじめにバンダイに吸収されます。
この時期にはガレージキットの隆盛もあり、バンダイは新機軸商品リアルホビーシリーズや、従来よりもリアルであることを売りとしたウルトラ怪獣シリーズを展開していきます。
 

このあとは80~90年代/2000年代以降、という区切りでウルトラマン玩具をまとめようと思っていたのですが、商品数が膨大で今回は力尽きました…
 
「ウルトラマン特集 中編」以降は、将来20万hitか30万hitになることがあったら、また考えたいと思います……
 
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[ 2014/03/10 02:44 ] ソフト人形 | TB(0) | CM(7)

No title

マルサン初期版を型取りした無版権ソフトのことでしょうか?
発売は放送当時だったと思われますが、販売形態などの詳細は私もわかりません。
[ 2014/09/14 12:27 ] [ 編集 ]

No title

>将来20万hitか30万hitになることがあったら、また考えたいと思います……

いろんな意味で残念です。いや、更新頻度はブログ主の勝手なので、私がいうこっちゃないですが…。
それだけ残念ですが、いろんな意味と書いたのは、ヤフオクで88年に販売されたという30Cmほどのウルトラマンの人形を見たのですがそれが何かわからないからです。
で、ジョイント・モデルさんで初代ウルトラマンの年代別商品紹介をやっていたなと思いやってきました。
すいません、まことに勝手きわまるのですが質問させてください。
私が見たソフビは、足の刻印に1988年とあり、股関節と首が可動します。
以下の商品です↓
ttp://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v443806905

上記の商品を見たとき、80年代後半の商品で股関節が可動するものは珍しいなと思いました。
勝手なお願い申し訳ありません、良ければ答えてください。
続報が無いのは残念ですが、焦って書いてほしくないし、何よりも知らない商品をたくさん拝むことが出来て、このブログの中でも上位に好きな記
[ 2016/01/06 20:58 ] [ 編集 ]

No title

このページで取り上げているポピーのBIGウルトラマンをバンダイが再販したものですね。
ポピーの刻印と足型が消され、未確認ですがポピー版より少し小さくなっている可能性があるかもしれません。
紙箱入り1800円、商品名はBIGサイズウルトラマンです。
[ 2016/01/06 23:55 ] [ 編集 ]

No title

> pazulumoさん
迅速な返答ありがとうございます。
ああ~やはりBIGウルトラマンでしたか。「似てるな、でも発売時期が違うし~足跡もない」なんて思うと、「いや、顔は違うかも」なんて思ってしまいました。恥ずかしい限りです。
この度はありがとうございました。
いつも拝見しておりますが、詳細でとても好きなブログであります。これからも来させてください。
[ 2016/01/07 14:52 ] [ 編集 ]

No title

いつも楽しく拝見しております。
スチール写真の当時の玩具での再現は素晴らしいですね!特に超合金vsキングザウルスは好きですね。是非次回の中編では84年の限定版4種も取り上げて頂くと嬉しいです。特にウルトラマンは気になります。
[ 2016/07/12 18:01 ] [ 編集 ]

No title

書き込みありがとうございます。
84年の限定版4種とは、箱入りの大型ソフト人形のことでしょうか?
ウルトラマンとバルタンは実家に眠っているはずですが、発見はいつになるかわかりませんね…(^^;
[ 2016/07/12 23:18 ] [ 編集 ]

No title

> pazulumoさん
早速の御返事ありがとうございます。
そうです、ゴジラとキングギドラも出てましたから正しくは6種かもしれません。お持ちとはさすがです、ウルトラマン以外の情報はネット等にあるのですがマンに関する情報は皆無なのです。
キングザウルスとウルトラ怪獣の中間的な、良い意味で中途半端なデザインに引かれるのです。
[ 2016/07/13 07:34 ] [ 編集 ]

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