太秦のヒーロー立像

太秦のヒーロー立像


今回は1982年ころに東映太秦映画村で見たヒーロー立像の写真です。
前回取り上げたヒーロー立像型自販機と同様、2メートルくらいの大きさだったように記憶しています。



仮面ライダーX,グラブとブーツが最初期NG仕様の彩色になっています。
胸の造形もNG版に近いようです。
ライドルが抜かれた状態になっているのもちょっと気になるところ。



イナズマン、胸部の造形はNG版ぽく見えますが、むしろ造形者によるアレンジと考えるのが正解でしょうか。
Xとイナズマンは撮影用スーツに近い印象で、なかなかかっこいいです。



マジンガーZ,頭部はちょっとジャンボマシンダーぽい?
腕、脚が妙に筋肉質な造形になっていて独特な雰囲気を醸しています。



なんとも悲しい状態のキカイダー01。
撮影時に顔の向きを直したかったのですが、「お手を触れないで下さい」の張り紙の威力に負けました…(T T
関節部のジャバラ処理と下半身の造形はデザイン画を参考にしているのでしょうか。
バックルは取れてしまっているようで、哀しみを倍化させていますね…


これらは小型のメリーゴーラウンドのように円形に配置されていて、往時には回転していたのではないかと思われました。
ヒーローのラインナップから考えると、1974年の春ころに作られたものでしょうか。
撮影時にはなかばスクラップのように打ち捨てられていて、手入れもされずにほこりをかぶっていました。

思えば80年代前半は、70年代に流行した「スポ根」や「特撮ヒーロー」を嘲笑するような空気が濃厚な時代でした。
色褪せ、頭部をおかしな角度に曲げられたヒーロー像は、当時の彼らの置かれた状況をそのまま体現しているようにも思えて、切ない気持ちにさせられます。

こうしたヒーローの復権は、ウルトラマンが二世代キャラクター化する80年代末~90年代初頭ころまで待たねばなりませんでした。




以下は、ついでに掲載。


79年か80年に東北地方の某所で見かけた帰ってきたウルトラマンのムーバー。
前回取り上げた毎日グラフの写真にも写っていた、日本娯楽機のもの。
この時点ではリペイントもされておらず良好な状態でした。



新マンと並んでいた怪傑ライオン丸のムーバー。
首に破損がありますが、ペイントはきれいに残っていました。
こちらは杉本製作所の製品のようです。


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[ 2016/10/13 00:18 ] 暫定 | TB(0) | CM(5)

ヒーロー立像型自販機

 ヒーロー立像型自販機 



ブルマァクミニミニ怪獣を取り上げた際、初期の販売経路は帰ってきたウルトラマンの立像型自販機だったことに触れました。

ブルマァクのヒーロー立像は新マン自販機と自販機機能のないミラーマンディスプレイが確認されています。
トリプルファイター自販機も存在していますが、ブルマァクによる展開だったのかは未確認です。



同時期にタカトクも、同じタイプのヒーロー立像型自販機を展開しています。画像はトイジャーナル1973年1月号(東京玩具人形問屋協同組合)より。
ブルマァクと同じ造形の新マン・ミラーマンをはじめさまざまなヒーローの立像型自販機が存在しています。

これらのヒーロー立像は上掲の両画像に記載のある日本娯楽機株式会社が製造元となっており、同社は電動ムーバーなどの遊具を生産・販売する会社だったようです。



画像は毎日グラフ1972年9月10日号より、日本娯楽機の工場内と思われる写真です。
いずれも自販機タイプのウルトラマンエースとバロム1が量産されています。
バロム1はボディが緑とカーキの2種が作られているのがわかります。



こちらは同工場で出荷を待つムーバー用パーツの写真。
ヒーロー立像も基本的にはこうした遊具の一環として日本娯楽機が制作したもので、ブルマァクやタカトクは自社の玩具販売を目的に同社と提携していたのでしょう。
自販機機能のないタイプは、他の遊具と同様に遊園地やデパートなどにもディスプレイとして販売されていたと思われます。

自販機立像にはブルマァク・タカトクが商品展開していない突撃!ヒューマンも存在しているそうなので、日本娯楽機と手を組んだ玩具会社は両社だけではなかったようです。
ただしヒューマンのメインスポンサーだったヨネザワがカプセル用のヒューマン玩具を制作・販売していたのかは未確認です。

または日本娯楽機は純粋に「自販機」としてヒーロー立像を販売し、カプセルに入れる玩具は購入業者がヒーローに関係なく自前で用意するような場合もあったのかもしれません。

ヒーロー自販機は耐久性が高いので、そのヒーローの放送終了後にも稼働している場合には例えば新マン自販機からエースのオモチャが出てくるとか、ライダー1号自販機からV3のオモチャが出てくるようなケースは当然あったと考えられます。
その意味では、立像のヒーローと出てくるオモチャが必ずしも一致していないことも珍しくはなかった可能性があり、極端な場合にはヒーローとは無関係なノンキャラクターの駄玩具が出てくることもあったのではないかとも想像されます。
ヒューマンの自販機で売られたのが必ずヒューマンのオモチャだったのかどうかは、わかりません。






タカトク・ジャンボキャラクターで販売されたカプセル玩具の現物、仮面ライダーと帰ってきたウルトラマンです。



直径75ミリほどのカプセルは片側にタカトクの刻印があります。


カプセルの合わせ目はセロテープで封をされ、版権証紙とSTマークが貼られています。
画像は帰ってきた~のSTマークで、ナンバーは72年の発売を示しています。
表示の社名は「栄進堂」となっており、おそらくタカトクの下請けのようなかたちで玩具制作を担当していたものと思われます。
栄進堂の自社発売玩具としてはアイアンキングミニ人形の台紙パックセットなどが存在しています。



帰ってきた~カプセルの内容物全容。
ミニ人形2個、プラ製コマ3個、6枚つづりのシールで構成されています。



こちらはライダーの内容物ですが、中古で入手したので新品状態がこの通りだったのかは断定できません。
帰ってきた~より小さめのミニ人形が3個、プラ製バッヂ(安全ピン付き)が3個、そして6枚つづりのシール。
イラストの作者は関口猪一郎氏ではないかと推測しています。



ウルトラ系ミニ人形、向かって左からアーストロン、ウルトラセブン、初代ウルトラマン、ゾフィ、ゴルバゴス。
怪獣は金型からの抜きの関係で平べったい造形になっています。


同様に仮面ライダー、アリキメデス、モグラング。


同じシリーズと思われるキカイダーミニ人形、画像の現物はタカトクの台紙セット玩具に同梱されていたもの。
左からグリーンマンティス、グレイサイキング、キカイダー、オレンジアント、ブルーバッファロー。
他にも同タイプのミニ人形にはシルバー仮面やバロム1も存在しています。

これらのタカトク製ミニ人形は、いかにも駄玩具然とした荒い造形が特徴となっていてちょっと残念です。



同時期のブルマァクミニミニ怪獣と同一キャラクターで比較してみると、その違いは一目瞭然です……




立像化されたヒーローは、1971年放送の仮面ライダーと帰ってきたウルトラマンに始まって翌72年度までに登場したものに集中しています。
73年度のヒーロー立像はウルトラマンタロウのみで、その生産数はきわめて少なかったようです。

また1966~67年の第一次怪獣ブームではこうした立像やムーバーなどは存在しなかったようです(一部アニメキャラクターのムーバーのみ確認されています)。
なぜ第二次怪獣ブームのこの時期にだけヒーロー立像が作られたのでしょうか。

理由のひとつとして考えられるのは、当時の社会環境の変化です。
玩具業界は戦後一貫して輸出産業として成長していましたが、1971~73年には円の切り上げから変動相場制への移行が起こっており、国内需要に軸足を移さざるを得ない状況に追い込まれていたようです。
昭和30年代まではまだまだ貧しかった日本の一般家庭も40年代後半にはかなり豊かになってきていたことも、国内重視の方針を後押ししたと思われます。

オモチャを国内でこれまで以上に売っていこうとした時、児童間では第二次怪獣ブームの嵐が吹き荒れていたのでその流れに乗って、勢い余ってヒーロー立像のような高額品まで登場したのかもしれません。

とはいえ高額で耐久性も高いヒーロー立像は、個人経営の玩具店などは2台3台と導入できるものではありません。
72年度までは勢いまかせで商品数を増やしたもののやがて上限に達してしまい、73年度以降はほとんど新規展開できなくなったのではないでしょうか。
73年度後半以降の石油危機もさらなるマイナス要因になったと思われます。


1972年前後の特撮ヒーローがずらりと揃ったヒーロー立像は、毎日複数の特撮番組が放送されていた変身ブームの空前絶後の熱狂の記憶とも重なって、特定世代にとっては忘れがたい存在になっています。


[ 2016/10/10 12:50 ] チープトイ | TB(0) | CM(8)

ライジンゴー ポピニカ新時代?

ライジンゴー ポピニカ新時代?



エヴォリューショントイのメタルアクションシリーズから、ライジンゴーが発売されました。

走行・飛行の両形態をパーツの差し替えで再現しています。
特に走行形態は本格的な立体化が少ないのでうれしいのですが、画像の通り車体が前後に長すぎる気がします。
実車と比較してどうなのでしょうか?



飛行形態はポピニカとよく似た印象で、サイズもほぼ同じです。
主翼を上に90度曲げられる(立てられる)のがポピニカとの相違で、これはなかなかいい感じです。






メタルアクションシリーズでは他にもポピニカと重なるアイテムとしてホバーパイルダー、ジェットパイルダー、ゼロテスター1号などが発売されています。



テスター1号は三機の分離・合体を再現しており、当時未発売に終わったDXポピニカを連想させるものになっています。
精密感に欠けるのがちょっと残念ですが、うれしい立体化です。



一方バンダイのS.H.フィギュアーツも、初期ポピニカと重なるマシンを多数商品化しています。





サイズはポピニカよりかなり大型ですが、そのぶんリアルに再現されていて相応の密度感があります。



これらを並べて俯瞰で撮影してみると、当時のポピニカ広告のようになりました。
パイルダー2種はすでに発売されているので、他にマッハロッド、ジョーカー、兜号オートバイあたりがそろえば初期ポピニカの人気ラインナップの再現ができそうです。

兜号オートバイ、ダイナミックD.C.で商品化してほしいです(^^




以下は蛇足です。


せっかくサイドマシーンをひっぱり出したので、テレビランド創刊号の特写を再現。


ホンモノはビジュアル全集人造人間キカイダー(講談社1987)より。



メタルアクションのパイルダーは所有していませんが、ブレーンコンドルは手元にあります。
マジンガー系のメタルアクションには台座としてロボット頭部が付属しているのです。


試作品写真で見ると台座のグレート頭部が、当時テレマガで関口猪一郎氏が描かれたきらびやかなイメージに近い印象だったので、台座目当てで購入したのですが…


現物は「精密なグレート頭部」というより「あくまで台座」という造形・仕様になっていて、こちらの勝手な期待とはちょっと違うものでした。
それでも目のクリアパーツの裏側にメタルシールを貼ると、画像のようになかなかいい感じになりました(^^




[ 2016/10/06 01:04 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(3)