梶田達二画集 昭和怪獣画報

梶田達二画集 昭和怪獣画報
 
 

 
梶田達二氏のウルトラ怪獣画集が発売されました(洋泉社3500円+税)。
膨大な作品を残された梶田氏ですが、画集刊行が初というのは意外です。
梶田氏の画業の大きさからすれば物足りなさもありますが、まずは必携の一冊だと思います。
 
 
基本的に書籍や文具のための画稿が多く、プラモデルの箱絵はほとんど収録されていません。
そのためか、一枚絵としての充実度という点ではやや薄い印象を受ける絵もあるようです。
 
梶田氏ご自身がプラモデルの箱絵について『小説の挿絵なんかと違って、箱絵は一発勝負』と語られていますし(アオシマプラモの世界/竹書房2001)、同時期に描かれた絵でも雑誌の挿絵より箱絵の方が充実感があるというのは、梶田氏に限らない一般的な傾向のような気がします。
もしかしたら、納期や単価などの条件面が異なるという問題もあるのかもしれません。
 
 

 

 

 
そうした意味でも、プラモデルの箱絵をメインにした画集もぜひ発売してほしいです。
本書の売れ行き次第では箱絵画集実現の可能性もあるそうなので、お読みの皆様も、ぜひ応援しましょう。
 

以下は蛇足です。
3月後半はいろいろ気になる書籍の発売が重なったので、少し感想を書いておきます。
 
 

 
講談社のウルトラ怪獣全史は、おなじみの写真に混ざってめずらしい写真もかなり掲載されています。
ウルトラマン対テレスドンの写真は目新しいものが載っていて、一体どれだけバリエーションがあるんでしょうか?セブンの怪獣やウルトラファイトにもあまり見ない写真が多いです。
表紙のバルタンは塗装状態がよくわかるのがいいですね。
 
同じ講談社のキャラクター大全仮面ライダー1号2号編も写真が充実しています。
近年あまり見ない怪人単体写真が高精度で掲載されていて、見ていて楽しいです。男性がノーメイクで演じるハチ女(おそらく宣伝媒体用特写)やドクガンダー成虫の足裏ディテールがハッキリ見える(地下足袋の改造?)など、おもしろい写真もありました。
関連商品ページにも、初掲載と思われるものがいくつかあります。
 
洋泉社のオール東宝怪獣大図鑑は造形関係者の談話に初めて知る情報があって興味深いです。
写真はほぼ白黒ながらあまり目にしないものが多く、ジェットジャガーの元になったレッドアローンやバラエティ番組で生まれたテラインコグニータも掲載されています。
 
スポンサーサイト



[ 2014/03/30 22:29 ] 暫定 | TB(0) | CM(2)

マルショウとマルサン

マルショウとマルサン
 
 

 
 
今回は「ちょっと気になる謎」シリーズです。
画像はマルショウが1983年に発売したレッドキングのプラモデル。ミニゼンマイ仕様で価格は300円でした。
同シリーズとしてバルタン星人、ゴモラ、エレキングが発売されています。
 
マルショウとは5円ブロマイドなどの紙製玩具で知られる岡野商店の屋号に由来する通称ですが、このプラモの組み立て図には「株式会社丸昌」との記載があります。
 
 

83年当時、このプラモに同梱されたギヤボックスの刻印を見て驚きました。
○にSANの文字……マルサン?
 
このころはガレージキットの隆盛やバンダイのリアルホビーシリーズなどで新たな怪獣商品が展開されていましたが、同時に過去の怪獣玩具についても知識の発掘と共有が始まりつつありました。
第一次怪獣ブームは体験できなかった自分にとって、マルサンとは「ブルマァクの前に怪獣玩具を作っていた会社」として新たに認識した社名でした。
 
あとになって考えてみるとウルトラマンエースの50円プラモや初心者向けプラカラーセットなどのマルサン製品には触れていたのですが、社名の印象は残っていませんでした。
駄菓子屋で売れ残っていたマックシャークのプラモデルを見つけて、箱のSANマークを見て「え? マルサンってレオの時期まで商品を発売していたのか?」と驚いたのもたしかこのころです。
 
この時点では、マルサンは実態のよくわからない伝説のメーカーでした。
 


 

その後、1987年のモデル・カーズ(ネコ・パブリッシング)に「マルサンの残像」という取材記事が掲載されたそうです。画像はそれを再録したモデル・カーズ・レジェンド(1997)。
記事の取材時点では、マルサンは自社の商品開発からは撤退してギヤ生産の専業メーカーとして存続しているとの記述があります。
マルショウのプラモデルのギヤにマルサンの刻印があった理由がこれでわかりました。
 
 

90年代末期のフィギュアブームの時期にはさまざまな出版物でマルサンが取り上げられるようになり、その概要がようやく理解できました。また、電動のレッドキングやギャンゴのプラモデルの箱絵はこのころ初めて知りました。
上の画像はバンプレストの復刻ミニプラモの箱より。
 
あれ? この箱絵は…?
 
 

こちらはマルショウの箱絵。水辺を題材にした全体の構図やレッドキングのポーズ、尻尾の角度などがよく似ています。
 
マルサンが関わったプラモデルの箱絵が、かつてのマルサンプラモによく似ている……これは偶然の一致なのでしょうか。
 


マルサンの箱絵には関口猪一郎氏のサインがあります。
マルショウの箱絵画家は不明ですが、関口氏が70年代末期にテレビマガジンでゴジラなどを描いていたタッチに近いようにも見えます。
 
 
1983年は怪獣商品の展開の一方、ガンプラに代表されるリアルロボットものを中心にキャラクタープラモデルの人気がピークを迎えていました。
マルショウの怪獣プラモ発売にはこうした状況が背景にあったと想像されます。
 
マルショウは先述の通り紙ものメーカーなのでプラモデルのノウハウは持っていなかった筈で、怪獣プラモデルの発売には唐突な印象があります。
 
ギヤボックスにはマルサンの刻印がありますが、単にギヤ生産を担当しただけなのでしょうか。
ギヤを含めた商品全体をマルサンがグロスで請けて、かつての自社の人脈で制作に当たった可能性もあるような気がします。箱絵の類似はそのためなのかもしれません。
 
あるいは、この怪獣プラモ自体がマルサンの主導によるもので、自社の商品開発再開を模索していたという可能性もあるかもしれません。
 
考えて答えの出る謎ではありませんが、ずっと気になっていたのでまとめてみました。
 
 
[ 2014/03/21 19:26 ] 暫定 | TB(0) | CM(5)

ウルトラマン特集 番外編

ウルトラマン特集 番外編
 
 
前回記事に補足します。
1970年代初めには大里玩具のジャンボ指人形があるのを忘れていたので追記しました。
現物は発売時から所有していますが、すぐには取り出せないのでいずれにせよ画像は提示できませんが…
 
また、最近M1号から発売されたマスコット人形を追加しておきます。
 

これは本放送当時に作られたと思われる金型からの復刻とのことで、メーカーや発売の有無など詳細は不明だそうです。
 

さて、前回の記事で超合金ウルトラマンとキングザウルスシリーズの組み合わせで初めてジオラマ的な再現が可能になったと書きましたが、発売当時には超合金は購入できませんでした。
自在なポーズ付けができることに気付いて感心したのは、リアルホビーシリーズやウルトラ怪獣シリーズの発売に合わせて再版された83年に入手してからです。
 

その時に、ふと思い立ってウルトラ怪獣シリーズのネロンガと超合金ウルトラマンを組み合わせ、背後にバルタン星人を立たせて第1回撮影会の配置を再現してみると『おお!これだ!』という感じで、新しい楽しみ方を発見してうれしかったのをよく憶えています。
 
 
近年、ウルトラマンの可動人形はバンダイのウルトラの星計画やメディコムトイのリアルアクションヒーローズ(RAH)など、リアルなものも増えてきました。
 
当ブログではこれまで仮面ライダーのRAHで何度かスチール再現をしてきましたが(参照12)、今回は特集の一環としてウルトラマンのスチール再現をやってみます。
以下、本編写真はすべてウルトラマン全調査報告(講談社2012)より。
 


ネロンガの特撮セットでのウルトラマンとバルタン星人の特写。ウルトラマン大全集の表紙でもおなじみです。
 

RAHでの再現、ウルトラマンAタイプはVer.2.0を使用。
ウルトラマンは可動のためかコスチュームに余裕を持たせてあるので、実物のようなスマートさに欠けています。
それでも関節がスーツのテンションに負けてしまい、腕の動きなどかなり制限されてしまいます。
スーツは脱着不能で関節の調整もできないので、なんの対応もできない状態です。
素体の構造の見直しなり、スーツを脱着可能にするなりの改善を望みたいです。
バルタンはやはり腕の可動が弱めですが、上半身の塗装はなかなかいい感じです。
 
 

これは第1回撮影会でのウルトラマンとバルタン星人。
 

こちらのバルタンはビリケン商会の塗装済みリアルモデルを使用。下半身の塗装はこちらの方がイメージをよく再現しています。
ウルトラマンの首がほとんど動かないのでポーズを似せられないのが残念です。
 
 

バラージの街でのアントラーとの戦い。
この場面は多くのバリエーション写真で昔からおなじみです。
 

アントラーはビリケンの塗装済みリアルモデル。やはりウルトラマンの首が動かせないのがつらいです。
 
 

Bタイプスーツ初めての格闘のガヴァドン戦。真新しいスーツがかっこいいシーンです。
 

ウルトラマンはRAHのBタイプ・リニューアル版、ガヴァドンはユニファイブのリアルソフビを使用。
ガヴァドンは四足歩行体勢なのでちょっと無理がありますね。
 
 

二代目バルタン星人との空港での対決場面、この回は写真が無いので本編のコマ焼きです。
 

二代目バルタンはパイロットエースの塗装済みソフビ。肘関節が保持できないのが難点で、画像では左腕はテープで固定しています。
Bタイプウルトラマンはこうして見ると首が短いのがよくわかりますが、これはRAHの多くのウルトラマンに共通する欠点です。
 
 

大阪城でのゴモラとの特写。本編ではゴモラが大阪城を破壊してから決戦になります。
 

ゴモラはパイロットエース製を尻尾をはずして使用。
ウルトラマンはスーツのテンションで前傾姿勢が取れないのでポーズをうまく再現できません。
 
 

メフィラス星人との対決。この場面も多くのバリエーション写真でおなじみです。
 

ウルトラマンはRAH・Cタイプのリニューアル版、メフィラスもRAHを使用。
本当は両者が組み合った写真を再現したかったのですが、どちらも腕のポーズ保持が出来なくて断念しました。
 
 

最終回のゼットンとの戦い。ウルトラマンが振り向く写真やひざを着いている写真もおなじみです。
 

ウルトラマンはRAHのCタイプリニューアル、ゼットンはRAH、背後の科特隊基地はバンダイ製です。
ゼットンはもっと腕を広げさせたいのですが、これが限度でした…
 

ウルトラマンはウェットスーツが特徴なので、どうしても関節がスーツに負けてしまいがちになり、可動人形開発のハードルはかなり高いようです。
 
RAHについては、怪獣・星人も含め、特に腕の保持力を強化しないとイメージ通りのポーズ付けは困難なことを実感しました。
これを自分で何とかしようとするなら、スーツを切り開いて素体を改造するしかなさそうです。
 
 

画像は海洋堂の1/5サイズスタチュー。
こんな完成度で自在に可動するウルトラマンが、いつか発売されるでしょうか…
 
 
[ 2014/03/14 01:27 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(0)

ウルトラマン特集 前編

 ウルトラマン特集 前編  
 
 

 
当ブログの累計来場数が先日10万hitを越えました。
内容の偏りが大きい上に更新頻度が低いにもかかわらず、お読みいただいていることに感謝いたします。
 
なにか記念の記事をと考え、単一キャラクターで最も多くの立体玩具を所有しているウルトラマン(初代ウルトラマン)の人形を集めてみました。
 
一応の基準として、
 ウルトラマン単体の全身が立体として造形されている(空気ビニール人形などは対象外)
 塗装済み完成品またはそれに準ずる形態で日本国内で流通していた
という条件に適合したものを集めています。
ただしあくまで自分の中での基準ですので、例外も含みます。
 

1960年代
 
 

まずは本放送当時に発売された、マルサン商店を中心とするウルトラマン人形。
前列向かって左端の手踊りは増田屋製。中央右のスタンダードソフトはブルマァク期のものですが元はマルサンなのでこちらに並べました。右端は石鹸入れと水鉄砲を兼ねた水ピスボート。
 
ここにないものとしてマルサンのおはなし人形やブリキ電動歩行人形、増田屋のカウンター展示用人形などがあるようですが、いずれも入手は困難です。
 
 

これらの中ではポリエチレン製の大きなウルトラマンが目を引きます。
画像の個体は未塗装状態で塗料とセットの「らくがきシリーズ」として発売されたものですが、塗装済みでの販売もあったようです。
 
 

Aタイプを見事に再現した頭部はすばらしい造形。ブルマァク以降の再版がなかったのは残念です。
 
 

30センチほどのポリ製人形と450円サイズのソフト人形はよく似た造形ですが、目の大きさや鼻すじの高さ、カラータイマーなどの細部に違いが見られます。
 
 

350円のスタンダードソフトはこのような状態で売られました。画像は現マルサンによる初版の復刻品で、耳の形が四角でなくかまぼこのような形状になっているのが特徴です。
 
 

この初版ソフトは円谷プロの用意した三面図を参考に造形されているようです。
画像は10年くらい前にウルトラマンフェスティバル会場でパネルとして展示されていたものですが、ポーズはもちろん独特な足の形状、胸の模様のバランス、半月状に見える目などの特徴が初版ソフトと共通しています。
側面図の耳は四角に見えますが、正面図ではかまぼこ状に見えないこともありません。
 
 
2007年に六本木で行われたウルトラマン大博覧会でこの三面図の彩色原画らしきものが展示されましたが、現物はB5サイズくらいの小さな絵で、正面と側面での耳の形状の矛盾などはサイズの小ささのせいでよくわからない状態になっていました。
おそらくその原画の複写素材を資料として渡されたマルサンの原型師は、側面図では耳の形が不明瞭なため、わかりやすい正面図優先で解釈・造形したのではないかと想像されます。
その結果がかまぼこ状の耳の形になってしまったようです。
 

この耳の形はすぐに頭部パーツごと修正されて、追加生産分からは四角い耳になりました。
画像左は初版を型取りして制作されたと思われる無版権ソフトですが、ニセモノ製造業者のすばやさには驚き呆れます。目が塗装されているのはいいですが…
 
 

こちらは小サイズ二体の復刻版。左はマルサンあかちゃんシリーズ(M1号)、右はマルサン小サイズプラモのソフトビニール復刻(ノスタルジックヒーローズ)。
 
 

飛び人形に見えるこちらはタカトク製のジョウロ。本来は胸に赤いシールが貼られていたようです。
版権シールは運よく残っています。
 

大きさは30センチクラスで、背中から入れた水が指先の穴から出てきます。
 

1970年代 中盤まで
 
 

倒産したマルサンに代わり、1969年からはブルマァクがウルトラ怪獣玩具の中心になります。
ブルマァクはマルサン製品の再版に加えて特大サイズやミニサイズなどの多彩なソフト人形を発売しました。
また、タカラの変身サイボーグや美研のスケールモデル怪獣などのリアル感を売りにした玩具の登場もこの時期の特徴です。
画像に無いものとしてはニッコー製のペンダントソフト、大里玩具のジャンボ指人形があります(今回は発掘できず…)。
追記:ペンダントと指人形の画像はこちら
 
 

70年代初期の第二次怪獣ブームは72年からはヒーロー主体の変身ブームに変質したため、ブルマァクはウルトラ兄弟の商品を多く手がけています。
ただし初代ウルトラマンは帰ってきたウルトラマンとのキャラ被りのせいか、スタンダード以上の大きなソフト人形は新作されず、ミドルサイズやミニサイズのセット用がメインでした。
 
 
当時、シャープでかっこいい新マンのソフト人形を手にして、「この技術で初代ウルトラマンを作り直してくれないかな~」と切実に願っていたのを思い出します。
 
 

これらのソフトは、単品ではマルサン同様にヘッダー付きのビニール袋で販売されました。
ミドルサイズなどはブリスターパックやケース入りでセット売りされたようです。
 
 
 

ミニソフトよりさらに小さい人形、美研スケールモデル怪獣ブルマァクミニミニ怪獣です。
ミニミニ怪獣の彩色版はレオ放送の74年頃にセット商品として発売されたようです。
 

こちらのハッカパイプも造形の特徴から70年前後の発売だった可能性があります。あるいは本放送時にすでにあったのでしょうか?足裏に版権表示の刻印がある正規品です。
本来は肩口の輪にひもを通してぶら下げられて露天で売られました。
 
 

この時期の最大のエポックは、やはり変身サイボーグの登場です。
ソフト人形やプラモデルでは脳内補完するしかなかったスペシューム光線をはじめとするさまざまなポーズが、変身サイボーグで可能になりました。
人間がコスチュームを着るのと同様に人形に変身セットを着せるという構造も画期的で、ヒーロー人形のリアルさが飛躍的に向上しました。
 

ただ、この時点では戦わせる相手の怪獣が無いのが難点でした。
画像のようにブルマァクのジャイアントソフトならなんとか合いますが、リアルなサイボーグとオモチャ然としたジャイアントソフトではどうも釣り合いが取れない感じです。
ジャイアントサイズの怪獣ソフト自体、田舎では売っているのをあまり見かけなかったし、高額なのでそうそう手に入る物ではありませんでした(画像のレッドキングはバンダイによる再版)。
 

1970年代末期
 

1977年末にブルマァクが倒産し、以後のウルトラマンの玩具はポピーが中心になります。
ブルマァクまではソフト人形の成型色は灰色でしたが、ポピーでは赤成型にシルバースプレーになって印象が大きく変わりました。
主力のキングザウルスシリーズは従来のミドルサイズ程度に小型化されて脚部の分割も無くなり、単体の可動よりもコレクションを重視するものになっています。
 
ソフト人形以外ではポピーの代名詞たる超合金、頭部が発光するエレクトロ光線シリーズ、腕部に針金を内蔵したクネクネ人形、欧米のコレクションフィギュアを思わせるワールドヒーローシリーズなどが発売されています。
(エレクトロ光線は発掘できなかったので画像ではスペシウム5000としての再版を使用しています)
 
 

キングザウルスのウルトラマンは当初は目とカラータイマーが別パーツ、塗装は黒鉄色でした。
継続生産分では別パーツは廃止されて塗装はシルバーになっています。
クリア版はロッテのガムの点数券を集めるともらえた特製品です。
 

キングザウルスと大型のBIGウルトラマンは画像のようなプラケースで販売されました。
1976年ころからバンダイやブルマァクなど各社がこうした梱包形態を導入しており、これは超合金に人気を奪われたソフト人形をなんとか盛り立てようという模索のひとつのように思えます。
 

ミニサイズは画像のような袋入りで、初期はポピー、後期はビクトラーからの発売になっています。
左端のさらに小さい人形はセブンや怪獣数体とともになんらかのセット商品に同梱されていたようです。
頭部のトサカが高いなど、特徴はミニソフトと共通しています。
 
 
 

これはおふろセットとして水中モーター、水鉄砲と同梱されたプラ人形。頭部の可動で潜行ポーズになります。
キングザウルスとともに盛んにCMが放送されていた商品です。
 
 

MEGO社と提携した可動人形、テレビヒーローシリーズ。
大きなグラブとブーツ、短い首などが難点でプロポーション、可動ともいまひとつ。
変身サイボーグよりも大きく後退してしまった印象です。
 
 

超合金のウルトラマンは、人間型ヒーローの超合金として画期的な構成になっています。
それまではわずかな前後可動しか出来なかった股関節をミクロマンに近い構造に変更し、さらに腰部も分割して回転させられるようになっています。
発射ギミックなどを捨てて可動に特化しており、従来に無い合金可動人形になりました。
 

 

その結果、超合金ウルトラマンをキングザウルスの怪獣と絡めれば画像のようにスチール再現に近いことが可能になりました(写真はウルトラマン全調査報告/講談社2012より)。
これはブルマァクまでの時代には出来なかったことで、作品世界自体をジオラマ的に再現できるという点で画期的だったと思います。
 
 
なお、宇宙船VOL.2(朝日ソノラマ1980)掲載のポピー・村上克司氏のインタビューにおいて、
 ウルトラマンや怪獣の商品化はむずかしく、素材開発が遅れている。
 なんでもダイキャストでやるわけにはいかない。
という内容が語られているのは興味深いです。
 
ポピーのウルトラ玩具はキングザウルスを中心によく売れていましたが、それらの多くはブルマァク以前の他社玩具の焼き直しと見ることもできます。
超合金やジャンボマシンダーなどの革新的な男児玩具で成長してきたポピーが、このジャンルでは過去商品を凌駕する新規玩具を生み出せていないという状況認識が、こうした発言から読み取れるように思います。


ブルマァクが倒産した頃は、朝日ソノラマのファンタスティックコレクションNo2・ウルトラマンの発売で高年齢層でのウルトラシリーズの再認知が進み、小学一年生などの低年齢誌でもウルトラマンの再掲載が始まろうとしていた時期でした。
 
78年の年明け早々にはてれびくんでもウルトラマンの特集が始まって人気は盛り上がり、夏頃には玩具や書籍の本格展開が始まっています。
 
もしもブルマァクがあと数ヶ月持ちこたえることが出来ていたら、第三次怪獣ブームの玩具展開はまた違ったものになっていたのかもしれません。
 

1980年代以降…
 

1970年代に玩具界の覇者となったポピーは、80年代はじめにバンダイに吸収されます。
この時期にはガレージキットの隆盛もあり、バンダイは新機軸商品リアルホビーシリーズや、従来よりもリアルであることを売りとしたウルトラ怪獣シリーズを展開していきます。
 

このあとは80~90年代/2000年代以降、という区切りでウルトラマン玩具をまとめようと思っていたのですが、商品数が膨大で今回は力尽きました…
 
「ウルトラマン特集 中編」以降は、将来20万hitか30万hitになることがあったら、また考えたいと思います……
 
[ 2014/03/10 02:44 ] ソフト人形 | TB(0) | CM(7)

テッカマンの謎

テッカマンの謎
 
 
現在10万hit記念記事の準備を進めていますが予想より大掛かりになってきて、もう少し時間がかかりそうです。
今回は軽めに、以前から気になっていた件についてです。


画像は1975年末~76年初めくらいの時期と思われるバンダイ模型部の注文書です。
 
 

右下部分のアップがこちら。
バンダイからの発売が確認されていないテッカマンシリーズが記載されています。
しかも4種のラインナップと価格が日東科学の発売したテッカマンプラモと完全に一致しており、どうにも不思議です。
もしかしたら、バンダイ模型部が問屋として日東製品を取り扱っていたことを意味しているのでしょうか。
 
 
 

当時の大手玩具会社は製造と問屋機能を併せ持つのが普通だったようです。
画像はタカトクの広告(トイジャーナル1971年8月号掲載)ですが、日東のガメラシリーズのソフト人形が自社製品と混載されて「怪獣シリーズ」と銘打たれています。
ガメラシリーズでタカトクのタグや刻印のある個体は確認されていないので、これは問屋としてのタカトクの広告と解釈できます。
バンダイのテッカマンシリーズも、これと同様の扱いだったのでしょうか。
 
 
ちなみにプラモデル50年史付属のCD-ROMには、バンダイと日東科学の両方に同価格のテッカマンシリーズが記載されています。
バンダイの方には「マスコミシリーズ」というシリーズ名も明記されているので、CD-ROM情報を素直に解釈すればバンダイからもテッカマンプラモが発売されていた、又はその予定があったことになります。
 
例えば、当初はバンダイが版権を取得してプラモの製作にかかったものの、なんらかの事情で日東に版権が移動して金型ごと譲渡された、というようなことも考えられるかもしれません。
可能性は低いとは思いますが…
 
このあたりについてご存知の方はご教示いただけると幸いです。
 

以下は蛇足です。
こちらは1975年5月下旬の第14回静岡プラホビー見本市の冊子タイプの注文書。
 

 
中のバンダイの注文書に興味深い部分があります。
 
 

画像はモデルボーグの記載部分。この時点ですでに放送を終えているゲッター1とマッハバロンが、まだ受注されていることがわかります。
当時のキャラクター商品の展開は現在のように作品本編ときっちりリンクしておらず、また地方によっては放送が半年程度遅れている場合などもあったため、販売期間は放送期間より後にずれ込む場合が多かったようです。
 
 

こちらには「DXライディーン 600円」の記載があります。
 
ジョイントモデルの発売以前、ゲッターロボGにDXモデルの発売予定があったのは過去記事で触れましたが、どうやらライディーンにもDXモデルの予定があったようです。
ゲッタードラゴンとライガーは予価500円でしたが、ライディーンは600円になっているのも謎です。
ここで500円になっているゴッドバードは実際には700円で発売された可変モデルだと思われます。
 
 
[ 2014/03/02 22:27 ] ジョイントモデル以前 | TB(0) | CM(10)