宇宙刑事シャイダー

宇宙刑事シャイダー
 
 

 
シャリバンに続き1984年には宇宙刑事シャイダーが放映されました。
対象年齢を下げたためか前二作とはやや作風が異なり、ヒーローのデザインも細部が見直されたようです。
 
ギャバン・シャリバンは頭部・胸部以外には立体的なディテールは基本的に存在せず単色でシンプルなシルエットを持つボディでしたが、シャイダーは各部に凹凸のディテールが増やされてブルーとシルバーのツートーンとなりました。
ジャバラ状だった関節部はアーマーで覆うデザインに変更されています。
 


超合金シャイダー。関節可動へのこだわりは消えて戦隊ヒーロー等と同じ基本構造になっています。
この変更には、対象年齢の低下に加えてガンプラブームの終息も影響しているのかもしれません。
 

メッキされたボディは小サイズながら色彩やディテールがよく再現されています。
シャイダーはデザイン段階で玩具的な見栄えが重視されていただろうことが実感できます。
 
 

スタンダード超合金の三大宇宙刑事。シャイダーのみサイズがやや小さいです。
当時の商品展開は単年度での売り切りが基本なので、同じシリーズでも並べることは考慮されていません。
 
 

ライト&サウンドの電子シャイダー
こちらもメッキボディが綺麗な玩具になっていますが、関節の自由度はシャリバンより低下しています。
 

ビデオ・ビームガンとレーザーブレードが付属。
 
 

電子シリーズの三大宇宙刑事。
やはり微妙にサイズ差がありますが、放送当時の玩具でメッキされた宇宙刑事を揃えられるのは電子シリーズのみでした。
 
 

シャリバンに続いて発売されたプラデラシャイダー、頭部の着脱が省略されたためスタイルは良くなっています。
メッキ自体の鏡面のような美しさは電子シャイダーよりも上です。
 

各部の色彩・ディテール再現はいまひとつ。
素体は基本的にシャリバンと同じですが関節部にアーマーをはめ込むためほとんどポーズが付けられません。
 

スモーククリアの素体は内部ディテールが加えられました。
ただし素体のクリアパーツ化やプロテクターのメッキを優先して硬質なプラ素材で成型されているため、関節部の調整が上手くいっていないようです。
画像の個体は未使用状態で入手しましたがすべての関節がゆるく、腕を上げたり自立させるのも困難な状態です。
 

シャリバンとの比較。
シャイダーは見栄えは良くなりましたが、手にしたときの可動フィギュアとしての楽しさはシャリバンよりも大きく後退してしまいました。
 

 

こちらは後年発売された装着変身シリーズの宇宙刑事。
同じフォーマットで三人を揃えられる可動人形としては待望の商品化でした。
 

ただし装着変身は造形・関節構造・質感・遊びやすさなど、すべての面がいずれもいまひとつという印象。
画像は蒸着ギャバンと並べてみましたが、繊細でくっきりした彫刻や部品精度など、放送当時の蒸着ギャバンの方が立体物として高品質に感じられてしまいます。
 


 
ギャバンで始まった宇宙刑事は、三作目のシャイダーで完結しました。
その最終回ではシリーズ終了記念として三人が勢揃いしましたが、本編の作品世界内での共演が無かったのはやはり残念です。
 
 
シャイダーの終了後は、宇宙刑事の設定からは離れてさまざまなメタルヒーローがシリーズとして継続していくことになります。
 
 
スポンサーサイト



[ 2012/10/21 18:23 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(0)

宇宙刑事シャリバン

宇宙刑事シャリバン




ギャバンの好評を受け、直接の続編として1983年に宇宙刑事シャリバンが放送されました。
隊長になったギャバンもセミレギュラーで登場します。 



画像は超合金シャリバン
前年の『蒸着ギャバン』は超合金カテゴリーではありませんが、シャリバンからは正式に超合金になりました。
蒸着ギャバンはシルバーメッキでしたがシャリバンはメタルレッドの塗装になってしまったのが残念です。



関節部はギャバンとほぼ同じで、手首・足首はもちろん首の上下動も可能です。
こうした構造はスタンダード超合金としては異例なものですが、その背景にはガンプラの影響があるのかもしれません。
当時のガンプラの特徴はスケール統一と関節可動であり、ギャバン・シャリバンの放映時期はガンプラの大ブームと重なっています。



ライト&サウンドギミックの電子シャリバン。全身のレッドメッキが綺麗です。
ギャバンでは台座が必要でしたがギミック部も内臓されています。
やや小型化されたためギャバンと並べると身長差があります。



シャリバンからは銃の携帯が定番となります。
これは商品展開の都合なのかもしれませんが、『指先から光線を出す』という不思議な宇宙感が無くなってしまったのは残念。
なお、ギャバン放映時にはUGM(ウルトラマン80)のライザーガンを流用したギャバン電子銃という玩具が発売されていました。



ギャバンでは発売されていない新規商品プラデラシャリバン
各プロテクターを素体にはめ込んで完成させるプラ製可動人形です。



ヘルメット状の頭部は少し大きめですが、スタイルは良好です。
軽量で扱いやすく関節可動もスムーズで、手にして楽しい人形になっています。



プロテクターは可動と着脱を考慮してかやや柔軟性のある素材で成型されています。
そのためメッキは不可能だったようです。



素体部分は電子ギャバンを参考に開発されたようで、よく似ています。
ただしシャリバンは完成させるとかなりボリュームアップするため、電子ギャバンと並べるには違和感が大きいです。



シャリバンと同時期、プラデラではウルトラマンとウルトラセブンも発売されました。
このころのポピー・バンダイにはプラデラでヒーローの可動人形を展開する狙いがあったようで、これもガンプラブームを意識した動きなのかもしれません。



プラデラのウルトラマン・セブンは第3次怪獣ブームの1979年に発売されたエレクトロ光線シリーズのギミックを省略、一部改修したものです。
画像のザ・ウルトラマンがエレクトロ光線版で、半透明の頭部が発光するギミックが特徴でした。

ウルトラマンはさらにこののち腕の発光ギミックでゴモラと戦うセット商品スペシウム5000にリニューアルされることになります。



これらと同時期にはクローバーのレプリキャストモデル・ビグザムやジョイントダンバインなどの関節可動玩具も発売されています。
バンダイホビー部による『完成品ガンプラ』と言うべきハイ・コンプリート・モデルもシャリバン放映時の発売です。
訂正…ハイコンの発売は1984年、シャイダー放映時です。

プラデラシャリバンは、のちのセイントクロスを念頭にクロス玩具の先駆けのように紹介されることもありますが、発売時の状況を考えるとガンプラを意識した関節可動玩具のひとつという位置付けもできると思います。




シャリバン最終話『赤射・蒸着』ではふたりの宇宙刑事のダブル蒸着がついに実現、共闘しての最終決戦は見応えのあるものでした。

ヒーローの競演としては、実にダブルライダー以来のカタルシスだったと思います。




次回は宇宙刑事シャイダーを取り上げます。
 
(続く)

[ 2012/10/08 02:12 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(8)

宇宙刑事ギャバン

宇宙刑事ギャバン




幼少期に変身ブームを体験した世代としては、高校時代に放送された宇宙刑事ギャバンは夢中になれた最後のヒーローという印象があります。

ギャバンが目指したのは『仮面ライダーとは差別化された実写単体ヒーロー』だったと思われ、特徴としてデザインや映像面の斬新さが取り上げられることが多いようです。
自分がギャバンに惹かれたのは、それらに加えて主人公ギャバン=一条寺烈のキャラクターの魅力がとても大きかったと思います。



蒸着ギャバン(ポピー製・以下すべて同様)
 

放送開始当初のギャバンは、映像面の新鮮さの一方で各話の内容は戦隊シリーズと大同小異の印象がありました。
独自の魅力が感じられ始めたのは第11話『父は生きているのか?謎のSOS信号』でギャバンの生い立ちが語られたあたりからで、続く第13・14話のダブルモンスター登場編が自分が本格的にギャバンにはまるきっかけになりました。



電子ギャバン


この前後編では、幹部ダブルマンとベム怪獣で構成されていた敵組織マクーの戦力が両者を合成したダブルモンスターにパワーアップする様が描かれます。
強力なダブルモンスターの出現に生身の烈はかつて無い大苦戦を強いられ、蒸着後の戦いでも必殺のギャバンダイナミックが決め手にならず、辛くも引き分けに持ち込んだところで前編は終了します。
続く後編では、ギャバンは地球に来訪したコム長官とともに戦術を練り、体技に磨きをかけます。
そして地球で出会った仲間たちとつかの間の楽しい時間をすごし、ついに決戦を迎えます。
 
 

光るギャバン
 
 
この前後編で描かれているのは、客観的にはギャバンにとって極めて不利な状況です。
ダブルモンスターとの初戦で苦戦する烈の姿は、ハイスピード撮影や小道具を用いて実感を込めて描写されており、圧倒的な敵の強さを見せつけます。
蒸着後は引き分けたとはいえ、日本人科学者が作らされたダブルモンスター製造装置はマクーに奪われており、今後の戦いはこれまでとは桁違いに厳しくなることは必至です。



ポピニカ サイバリアン


そんな苦しい状況にも関わらず、前編のラストシーンでの烈のモノローグは「どんと来い、マクー!俺は決して負けないぞ」という内容になっており、微塵もひるんだり迷ったりしていません。
ヒーロー作品にはありがちな描写のようですが、後編での烈の行動から、次の戦いでは命を落とすことになるかもしれないと考えていたことは明らかです。



DXポピニカ ギャビオン


言葉通り「生命をかけた」戦いに、ひるんだり迷ったりせず、他者に弱音を吐かず、自分を信じて正面から向かっていく。
ここで描かれているのは烈の心の強さです。

優しくてちょっとおっちょこちょいなお兄さんが実は無敵のヒーロー、というのは多くのヒーロー作品で意図されている設定だと思いますが、説得力と魅力をもってそれを実現できている作品は少ないのではないでしょうか。
ギャバンがそれに成功しているのは、脚本や演出とともに大葉健二氏という得がたい演者の個性とアクションがあったからだと思います。

自分にとってギャバンが特別な作品なのは、そうした主人公の人間性の魅力が大きいです。



DX超合金 ドルギラン


そんな第13・14話でギャバンにはまったのですが、続く第15話『幻?影?魔空都市』も驚きました。
こちらは打って変わってストーリーらしきものは存在せず、全編ひたすらアクションの連続です。
マクー空間という特殊空間の設定を活かしてさまざまな構図・カット割り・アクションが試みられ、斬新な映像がこれでもかと続きます。
ギャバンの第15話は、アナログ実写ヒーロー作品の到達したアクション映像のひとつの頂点だと思います。



超合金 電子星獣ドル


その後も中盤のギャバンは高いテンションの作品が続きます。
作り手の「あんなことをやってやろう、こんなこともできるんじゃないか」という前向きなノリが感じられ、この頃には特定のアクションやBGM・挿入歌の使用も決まってきて、宇宙刑事の黄金パターンの確立期という感じです。



クリスタルベース ギラン


後半はややボルテージの低下が感じられますが、最終三部作は再び力作になっています。
謎の青年・伊賀電との出会い、父・ボイサーとの再会、そしてマクーの首領ドン・ホラーとの最終決戦。
第43話『再会』は、ヒーロー作品としての戦闘パターンを無視して、じっくりと父子のドラマが描かれて心に残ります。

最終44話には敵幹部の魔女キバにギャバンが苦戦する場面があります。
キバは変身能力で次々にギャバンの仲間に姿を変えます。
ギャバンはそれがキバだと理解していても、愛する者の姿をしたものをどうしても攻撃できず、ピンチに陥ります。
これもギャバン=一条寺烈の人間性をよく表したシーンとして印象的です。
あわやのところを救ったのが赤い光球=宇宙刑事シャリバン、というのも燃える展開でした。



ギャバンは作品として成功し、続編が制作されることになります。
次回はギャバンに続く宇宙刑事を取り上げます。
 
(続く)


[ 2012/10/03 21:30 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(0)