オリオンのザブングル

オリオンのザブングル
 
 

 
1982年、オリオンは戦闘メカ ザブングルの商品化を行い、以下の3点の玩具を発売しています。
 
   ミニ合金 ザブングル
   変型合体 ザブングル
   変型 アイアンギアー
 
ミニ合金は従来とは仕様が異なり、本体はプラ製で脚部のみ金属製未塗装でした。
ゴールド合金のような立体パズル構造ではなかったようです。
他2種はトライダーから継続するギミック再現モデルです。

変型合体 ザブングル
 

主役ウォーカーマシンのギミック再現モデル。
箱は縦長で吊り下げに対応しています。前年のダイオージャからこうした形態になったようです。
メーカー名はオリオンとセブンが併記されており、価格は不明。
 

トレイの下部にはザブングルカー形態で使用する余剰パーツとカードが入っています。
 

形状・色彩とも従来より再現性が高くなっています。
発売がガンプラブームの渦中だったためか、貼り付け済みのシールは以前のような玩具然としたデザインではなくなったようです。
 

関節可動は肩が横に開く程度のためポーズはほとんどつけられません。
 

変型時には頭部とパンチをはずします。
タイヤと羽根の角度に制約があるためブングルスキッパー形態は再現できません。
同様に下半身は機首部の再現がないためブングルローバーにはできません。
 

先端に専用パーツを付けてザブングルカーに変型完了。
 

無理の無いギミックでよくまとまっています。
 

変型合体ザブングルは、クローバーのアイアンギアー変型デラックスと並べるといい雰囲気です。
同シリーズでウォーカーギャリアが商品化されていないのが惜しまれます。

変型 アイアンギアー
 

ザブングルと同じ仕様で、箱裏にギミックの説明があります。
 

ランドシップ形態時の機首部ミサイルは余剰になっています。
肩砲はランナー状態での同梱です。
 

色彩と形状はクローバーの変型デラックスによく似た印象で、ザブングルより造形の質が高く感じられます。
画像では肩砲は付けていません。
 

シールが控えめなのはザブングルと同様。
関節可動は肩の回転のみですが、変型ギミックを使えば頭部と腰が上へ向けられます。
 

パンチをはずし、機首ミサイルをつけてランドシップに変型。艦橋部もよく再現されています。
 

1000円未満の廉価玩具でここまでギミックが再現されていれば、当時の購入者の満足度は極めて高かったと思われます。
 


 
オリオンの廉価玩具は、トライダーG7を境に完成度が上昇しています。
ギミック・形状ともに本編イメージに忠実なものになり、玩具としての特徴や魅力がガンダム以前の商品とは大きく異なるものになりました。
 
このままシリーズが継続すれば低価格で充実したロボット玩具がぞくぞくと発売されることになった筈ですが、クローバーの倒産という予期せぬ事態の影響で、このラインは翌年の聖戦士ダンバインで終了を迎えることになります。
 
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[ 2011/02/27 19:06 ] チープトイ | TB(0) | CM(6)

宇宙猿人ゴリ対タイガーセブン

宇宙猿人ゴリ対鉄人タイガーセブン
 
 

 
アオシマが1970年代に発売したヒーローものゼンマイ歩行プラモデルには、先行品の金型改修で作られたと思われる物があります。
広告などの写真を見る限り、以下のような金型改修が想像されます。
 
   スペクトルマン(1971)  →  イナズマン(1973)
   宇宙猿人ゴリ(1971)   →  鉄人タイガーセブン(1973)
   ラー1号(1971)       →   快傑ライオン丸(1972)
   スーパーマン(1971)   →  流星人間ゾーン(1973)
 
これらのうち宇宙猿人ゴリと鉄人タイガーセブンが手元にありますので、実際にパーツを比較して金型改修の有無を検証してみようと思います。
なお、タイガーセブンは過去記事において一度仮組みしていますが、説明図に沿ってランナーを復元した状態に配置しています。
 
追記……みくに文具のtagamedai様の検証で、ラー1号とライオン丸は別ものとのことです。 


 

ひとつめのランナーの比較。パーツの配置はまったく同じで、パーツナンバーの彫刻も同じです。
向かって右上の動力部のパーツは完全に同じ形状で、背中パーツはしわの彫刻や穴の位置が符合しています。
頭部パーツは事前に切り分けられて塗装されているため、必ずしも同一ランナーの部品が同梱されているわけではありません。
 
 

 

ふたつめのランナーの比較。こちらも配置・形状はほぼ同じ。タイガーセブンは脚を短く、腕を太く改造されているようです。
 
 

 

実際に重ねてみるとぴたりと合います。
 
 

さらに詳しく観察してみます。左腕パーツは肩や肘のしわのモールドが一致しています。
 

脚部パーツは裏側の「右」「左」という文字はもちろん、彫刻の傷跡も一致しました。
画像向かって左側、「右」の文字の脇に縦に二本のすじ状の傷があるのが見えます。
 

同様に足の裏側も一致しています。
 
 

 
以上の通りのパーツ比較から考えて、鉄人タイガーセブンは宇宙猿人ゴリの金型改修でつくられたことはほぼまちがいないと思われます。
脚の長さが異なるため完成見本写真では違和感がありますが、胴体の容積や腕の曲がり方などに改造の痕跡が見て取れるのではないでしょうか。
 
この結果からするとイナズマンやライオン丸、流星人間ゾーンについても金型改修の可能性が高いと思われます。
いつか現物をお持ちの方による検証がなされることを希望します。
 

以下、アオシマつながりで蛇足です。
 
昨年来、アオシマの1980年代キャラクタープラモデルの在庫品が一部ルートで大量に出回っているようです。
中には8割引や9割引で処分している店舗もあり、安さに惹かれていくつか購入してみました。
ガンプラブームの頃に店頭でよく見かけたプラモデルそのものが、30年後の現在に格安で手に入るというのはちょっと不思議な体験でした。
 
今回初めて入手したプラモを見ていると、おもしろいものに気づきました。
 

このシールは「ポケットパワーイデオン・スペシャルデラックス」に同梱されていたものです。
 

ポケットパワーでは商品化されなかったザンボット3の、スペシャルデラックス用と思しき箱絵が掲載されています。ザンボット3のポケットパワーシリーズも企画されていたのでしょうか?
また、エースレッダー&コバルターという組み合わせはポケットパワーでは存在せず、アニメスケールで発売されていますがそちらの箱絵はまったく異なっています。
これらは謎の箱絵です。(追記:広報用のダミー画稿の確率が高いようです)
 
 

こちらのシールは「合体ロボット イデオン」に入っていたもの。
アオシマのイデオンプラモでは見かけない絵ですが……
 

これはトミーのイデオン合金DXの箱絵でした。
超絶プラモ道(竹書房/2000)でアオシマ関係者が「イデオン商品化の際にはトミーから大量の資料を提供してもらって感謝している」と発言していますが、これはそれを裏付ける事例と言えそうです。
 
[ 2011/02/12 00:31 ] 暫定 | TB(0) | CM(10)

オリオンのダイオージャ

オリオンのダイオージャ
 
 
1981年、オリオンは最強ロボダイオージャの玩具を発売しています。
ただし当ブログでは現物未入手で、書籍やウェブで得られる情報も多くはないため、この項目の内容は不確定な二次情報の取りまとめにとどまリます。あらかじめご理解下さい。

まず、前年の変形合体シリーズを継承したクロス合体ダイオージャというプラ製玩具の発売が確認されています。
本体は黒と黄の2色成型で、3体の小型ロボがダイオージャに合体するギミックを見事に再現したものだったようです。商品ボリュームから考えると価格は800~1000円くらいでしょうか?
 

画像はホビージャパン増刊Mark1 Vol.3(1985)より。
大きく紹介されているのがクロス合体ですが、こちらは大箱セット同梱版なのでコバルターの足パーツやジャベリンが付属する点が単品売り版と異なるようです。
 
この大箱セットクロス合体ジュニアは、クロス合体ダイオージャとそれに対応するクロスエイダー、合金製無塗装のダイオージャで構成されています。発売元はクローバーになっており、価格は2600円。
クロスエイダーは3機に分離してクロス合体の各小型ロボと合体可能。クロスエイダー単品でのオリオンからの発売があったのかは不明です。
合金製のダイオージャはクロス合金と表記されており、前年までのゴールド合金を継承した合金パズル仕様ではないかと想像されます。こちらもオリオンからの単品発売の有無は未確認です。
 
また、これらのうち小型ロボとクロスエイダー分離体をそれぞれセットにした商品(スカイレッド、アオイダート、コバルタンク)の存在も確認されており、そちらは玩菓ルートで清水玩廣株式会社というメーカーが発売していたようです。通常の玩具ルートでオリオンからの発売があったかどうかは不明です。
 

ダイオージャの廉価玩具には他に超プラ合体というシリーズもありました。
ダイオージャ、エースレッダー、アオイダー、コバルターの4種で、メーカー名はクローバーとマークの併記になっています。
 

「超プラ」といっても実際は硬めの消しゴム人形のようなもので、手足の付け根などを取り外しできることを「合体」と称していました。小型ロボからダイオージャへの合体ギミックは再現されていません。
 
クローバーは他に100円と300円の価格帯でプラモデルも発売しており、ガンプラブームを受けて積極的な商品展開をしていたようです。
本家クローバーがプラモに進出した影響で、同時期のアオシマは価格帯のバッティングでダイオージャのミニ合体マシン(各100円)を発売出来ず、アニメスケール(各300円)のダイオージャシリーズは2体セット600円のみで展開されることになったのではないかと思われます。

主役ロボの現物画像が掲載できないのはさびしいので、クローバーのダイカスト玩具で補足しておきます。
 

画像のダイオージャはダイカストBASIC FUNDAMENTAL
商品名を直訳すると「基本の基礎」?となるのでクローバーのスタンダード合金である「基本体」のように思われますが、価格は2500円とやや高めです。
ダイオージャのスタンダード合金には他にダイカストMD,ダイカストSDという2種が存在しており、MDは小型簡略仕様、SDがいわゆる基本体のようです。
 

BASIC FUNDAMENTALには、本体を腰部で分離して上半身をゲッター3のような状態にできるオリジナルギミックがあります。中価格帯で設定に無いオリジナルギミックを備えている点から考えるとBASIC FUNDAMENTALはガンダムやトライダーでのダイカストDXに相当するようです。
 

 
ダイオージャは作品自体への興味が薄いためか本放送当時の玩具についての記憶もほとんど残っていません。
より正確な情報をお持ちの方、オリオンの玩具の現物をお持ちで画像を提供していただける方はご一報いただけると幸いです。
 

 

 
次回はオリオンのザブングルシリーズを取り上げます。
 
[ 2011/02/06 19:14 ] チープトイ | TB(0) | CM(10)