クローバーのガンダム その2

クローバーのガンダム その2
 

 
機動戦士ガンダムの本放送当時、メインスポンサークローバーの玩具が売れ行き不振だったことは前回触れました。
ザンボット3・ダイターン3では好調だった売れ行きがガンダムでは落ち込んでしまったのはなぜでしょうか。
原因のひとつとしてクローバーの製品ラインナップに問題があったのではないかと考えられるため、本項では前2作と比較して具体的に検証してみます。
 
なおガンダムDX合体セット(および合体セット)は売れ行き不振という状況が明確化してから対策として投入された製品であり、売り上げは良好だったのでここでは対象外とします。

ザンボット3の玩具
 

ザンボット3の特徴はザンバード・ザンブル・ザンベースの3機のメカが合体して巨大ロボットになることです。
さらにザンバードのみ小型ロボ・ザンボエースに変形する要素が付加されています。
発売された主要商品は以下の通りです。
 
1. ギミック無しのザンボット3基本体 1900
2. ギミック無しのザンボエース 1300
3. 簡易ギミックの廉価セット・コンビネーションプログラムジュニア 2300
4. ギミック再現のザンバード=ザンボエース 1800
5. ギミック再現のザンブル 2300
6. ギミック再現のザンベース 2400
7. 4~6の大箱セット・コンビネーションプログラム 6500
 
色分けで示したように、これらは価格・ギミック別に三つのラインに大別されます。
ユーザーの立場で考えると、予算が少なければギミックをあきらめて基本体、多少の余裕があれば廉価セットまたはデラックスの単品版、誕生日や年末年始時期などは大箱セットという具合に選択でき、極めて明快なラインナップといえそうです。
 
 
ダイターン3の玩具
 

 ダイターン3の特徴は単体でロボット・戦闘機・戦車に三段変形することで、付加要素としてコクピットになる変形マシン・マッハアタッカーが加えられています。
主要商品は以下の通りです。
 
1. ギミック無しのダイターン3基本体 1400
2. ギミック無しのマッハアタッカー 1300
3. 簡易ギミックのプッシュダイターン3 2500位?
4. ギミック再現のデラックスダイターン3 3500
5. ギミック再現のデラックスマッハアタッカー 1950
6. ギミック再現+電動の大箱セット・ダイターン3電動巨大セット 7500位?
 
ダイターンの場合はデラックスが3500円と中価格帯におさめられていたため、年末商戦向けの高額玩具として電動巨大セットが追加投入されたようです。 
それ以外はザンボット同様の三つのラインを踏襲しており、明快な商品選択ができるようになっています。

予想されるガンダムの玩具
 
ガンダムの特徴はコアファイターが変形したコアブロックを中心に上半身Aパーツと下半身Bパーツが合体することで、同じシステムを共有する味方ロボットが3体登場します(ガンダム・ガンキャノン・ガンタンク)。
これに付加要素として基地となる母艦、ホワイトベースが加えられています。
ザンボットとダイターンを参考に、主要商品を予想してみるとおおむね次のようになるのではないでしょうか。
 
1. ギミック無しのガンダム基本体
2. ギミック無しのガンキャノン基本体
3. ギミック無しのガンタンク基本体
4. ホワイトベース(小)
5. 簡易ギミックの廉価セット
6. ギミック再現のDXガンダム
7. ギミック再現のDXガンキャノン
8. ギミック再現のDXガンタンク
9. 6~8の大箱セット
10・ ホワイトベース(大)
 
上記の場合、基本体を選んでも味方ロボ3体はそろえられるし、デラックスを集めればさらに各ロボットのA・Bパーツの組み替え遊びも期待できます。
 
では、実際にクローバーが発売したラインナップはどうだったのでしょうか。

実際のガンダムの玩具
 

クローバーの主要ガンダム玩具は以下の通りでした。
 
1. ギミック無しのガンダム基本体 1550
2. ギミック無しのDXガンダム 2700
3. ギミック無しのガンタンク(DXサイズ) 2200
4. 脚部のみ取替え可能なバリエーションガンダム 980
5. 脚部のみ取替え可能なバリエーションガンキャノン 980
6. 脚部のみ取替え可能なバリエーションガンタンク 980
7. 4と5のセット・バリエーションコンビ2 2000?
8. 4~6のセット・バリエーション合体3 3000?
9. 簡易ギミックの廉価セット・コンビネーションジュニア 2500
10.簡易ギミックのABSガンダム 2300
11.ゼンマイ動力の歩行ガンダム 1800
12.コアファイター 1950
13.ホワイトベース(DXサイズ) 3500
 
前2作のラインナップとは大きく異なっているのがわかります。
 

1のガンダム基本体の現物がこちら。特に腰部の表現に難があります。
同サイズのガンキャノン、ガンタンクは発売されていません。
 

テレビで宣伝されたメイン商品は2と3ですが、これらは単体で二千円以上という高めの価格にもかかわらずコアブロックギミックが再現されていません。
しかも同サイズのガンキャノンは発売されなかったため味方ロボ3体を並べることもできないという、ひどく中途半端な内容でした。
 

4~8のバリエーションというシリーズの、ガンダムの現物がこちら。合金玩具としては低価格なため形状・可動ともいまひとつの印象です。

このシリーズは脚部のみ交換可能になっていますが、腰の部分はそのままなのでコアブロックギミックとは似て非なるものになっています。このギミックはオリオン製のチープトイ「ミニ合金シリーズ」と同じだったため、「形状やギミックに大差がないなら安いミニ合金で済ませてしまおう」と考えるユーザーも少なくなかったと思われます。
個人的には店頭でバリエーションガンタンクの単品売りは見たことがなく、確実に3体そろえられるかわからない状況では購入意欲が湧きませんでした。
 
 
9のコンビネーションジュニアは唯一コアブロックシステムを再現していましたが、ロボット1体あたりは700円程度に相当し、本格的な合金玩具というよりチープトイの延長のような内容でした。
 
10のABSガンダムはポピーのプラデラなどに相当するプラ玩具です。コアファイターの変形を省略した簡易ギミックのほか武器が豊富に付属するなどまずまずの内容ですが、合金玩具でないのに単体で2300円は高めに感じます。同シリーズでガンキャノンやガンタンクは発売されておらず拡張性が無いのも残念でした。
 
11の歩行ガンダムはブリキロボットを思わせる動力玩具です。前2作ではベル付きの三輪車にロボットを乗せた玩具が発売されており、そのラインを継承しての商品化と思われますが、高額なうえほとんどガンダムに見えない形状の動力玩具にどれほどの需要があったのかは不明です。
 
12のコアファイターは形状・ギミックともによくできた傑作ですが、合体すべきロボットが無いというのが致命的でした。
13のホワイトベースも出来はいいのですが、他の玩具との連動要素がなにも無いため商品的な魅力が薄く感じられます。また、たいていの場合ははじめにロボットを手に入れ、次に基地を買うという購入順序ですから、肝心のロボットが売れなくては価格の高い基地の売り上げも伸びません。
 
 
なお、本放送当時に北関東の地方都市の店頭ではバリエーションのセット売りやコンビネーションジュニア、ABSガンダムはほとんど見た記憶がありません。多くの売り場で目にしたのは1,2,4,5,12などで、それらの大半は放送終了ころまで売れ残っていたようでした。
 

以上のように、クローバーの発売したガンダム玩具はギミックや拡張性に乏しい、魅力の薄いものが多かったようです。特にコアブロックシステムがきちんと活かされた合金玩具が存在しないのは最大の失敗要因だったと思われます。
さらに、商品内容に明確な区別のない玩具が複数発売されているため、ユーザーの混乱を招いた面もあったようです。
 

例えば合金ガンダムを欲しいと思った場合には1,2,4の3種がありますが、これらは合体ギミック再現が無い点は共通していて商品特性に明確な差異がなく、ユーザーはどれにするか迷います。
1や2を選んだ場合は同サイズで味方ロボ3体をそろえることができないのでがっかりですし、4は形状や可動がいまひとつです。結局どれを選んでも作品中の合体や味方ロボット3体を並べることができなそうなので購入を躊躇する可能性も考えられます。
 

 
ガンダムの放送当時の競合作品は未来ロボダルタニアス、バトルフィーバーJ,スタージンガー、メガロマンなどで、さらにウルトラマン・仮面ライダー・ガッチャマンがリバイバルと新作の両面で多くの商品を展開しており、玩具売り場にはソフト人形から合金までさまざまな商品がひしめいていました。
こうしたなかで、合体ギミックの再現が無いうえ種類も不明瞭で割高な印象のガンダム商品が苦戦したのは無理からぬことだったかもしれません。
 
後半に追加投入されたDX合体セットが好成績を上げたのは、Gファイターというギミック拡張の新要素以前に、設定通りに合体する合金ガンダムがようやく発売されたという意味合いも大きかったのではないでしょうか。


 
ザンボット3・ダイターン3では価格・ギミックの両面できわめて明快な製品ラインナップだったクローバーが、ガンダムではなぜかギミック無しで特徴のはっきりしない商品ばかりを乱発しています。
また、DXサイズのガンキャノンは初期のクローバーのカタログにも掲載されておらず、当初から発売するつもりがなかったようです。
なぜこのような展開になったのか、理由はまったく不明で、不思議でなりません。
 
クローバーはザンボット3で初めて合金玩具を手がけ、まずまずの結果を残しています。続くダイターン3も好評で、ザンボットの150%程度の成績だったようです。
こうした好調の波の中、3作目のガンダムでは「売れて当然」という意識に変わっていたのかもしれません。
 
「どうせ売れるのだから、開発が大変な合体ギミックはそこそこにして、楽に開発できる単品ものを高めの価格設定でたくさん作ればますます儲かるぞ」……とでも考えたのでしょうか?
 
真相はわかりませんが、ユーザー側からすれば「ガンダムは好きだけど欲しいと思える玩具が無い」という状況だったのは事実で、ラインナップの迷走は売れ行き不振の一因になったのではないでしょうか。
DX合体セットだけがよく売れたのはユーザーにとって唯一の「欲しいと思える内容の玩具」だったから、と考えればつじつまは合います。
 

以上の内容には個人的な想像が多く含まれており、確定した事実ではないことをご理解ください。
 
(その3に続きます)
 
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[ 2010/08/29 21:21 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(2)

クローバーのガンダム その1

クローバーのガンダム その1
 

 
1979年放映の機動戦士ガンダムは、無敵超人ザンボット3無敵鋼人ダイターン3に続く日本サンライズのオリジナルロボットアニメ第3弾でした。
いずれも玩具会社のクローバーがメインスポンサーとなっており、ザンボット3(1977・全23話)・ダイターン3(1978・全40話)の玩具の好調を受けてガンダムは全52話(一年間)の予定で放送をスタートしました。
 
ところがガンダムの玩具は予想外の不振で売り上げが低迷し、そのため43話に短縮されて放送打ち切りとなります。
ガンダムの後番組の無敵ロボトライダーG7最強ロボダイオージャなどは一年の放送期間を全うしており、一連のシリーズでガンダムの玩具だけが深刻な不調だったようです。

 

 
本放送当時のガンダム関連玩具の不振の理由として、書籍などでは次の二点が指摘されています。
 
 1. 中高生以上を対象とした作品内容と合金玩具の購入層に年齢の乖離があったこと
 2. クローバーの玩具は色彩や形状が独自にアレンジされていて作品中のキャラクターとはイメージ    のギャップが大きかったこと
 
 
まず上記1.について考えます。
ガンダムの作品内容を簡単にまとめれば「戦争に巻き込まれた少年たちが必死に生き延びる中で、さまざまな大人や組織と接して世の中のありようを体感していく」という青春群像の物語です。
 
オープニング映像では勇ましく拳銃を撃ったアムロがさっそうとコアファイターを発進させ、派手なスパークを散らしてガンダムに合体するさまが描かれますが、実際の本編内容は全く異なります。
敵兵に銃を向けるアムロは恐怖と逆上に震え、コアファイターの発進では身体にかかるGに苦しみ、ガンダムへの合体は段取り的に淡々と描写されて派手な見せ場にはなっていません。
こうした点からもガンダムが「幼年向けのロボットアニメ」という容れものに「中高生以上に向けた本気のドラマ」を確信犯的に盛り込んだ作品だったことがわかります。
 
マジンガーZ以来のロボットアニメの定型を逸脱したこうした要素は、単純な勧善懲悪を求める低年齢層への訴求の点では不利にはたらいたのかもしれません。
 
 
上記2.の玩具と劇中キャラクターのギャップについては以下、主要な合金もので具体的に見てみます。
 

画像はアニメの設定に忠実なバンプレスト製スーパーサイズソフビフィギュアと、クローバーのダイカストDXガンダムの比較です。
「白いモビルスーツ」と呼ばれる劇中のガンダムと、銀メッキを多用した玩具では印象が大きく異なります。
 

こちらはDX合体セットのガンダム。胴体以外はダイカストDXのパーツを流用しています。
右肩にはミサイル砲を付けるための突起があり、美観を損ねています。一本しかないビームサーベルやガンキャノン用のライフルなど、武装もおかしな状態です。
 

基本体と呼ばれるダイカストガンダム。口にスリットのないマスク、突起のない胸部など、設定と異なる特徴はDX系と共通しています。
クローバーが参考にしたのははアニメ用の決定稿ではなく、準備稿や玩具専用の設定だったようです。(詳しくはこちら)
 

この中ではもっとも廉価なダイカストバリエーションガンダム。胸元の色彩は準備稿をもとにしています。
 
以上の通り、クローバーの玩具は映像中のガンダムとはかなり印象の異なるものになっています。
特に鼻が露出したようなおかしな頭部はソフト人形やお面にまで徹底されており、本放送時のクローバーの玩具にはアニメ通りの顔のガンダムはひとつも存在しないという信じられない状況でした(のちの映画化に際しての新商品では改善されたものも存在します)。
こうしたイメージギャップが玩具の販売にマイナスの影響を及ぼした可能性は否定できません。
 

 
クローバーの玩具がアニメとかけ離れていたからこそ、バンダイ模型の1/144ガンダムが「これこそイメージ通りのガンダムだ!」と熱狂的に受け入れられたという側面もありました。
 

玩具不振の理由とされる上記のふたつの要素にはある程度の合理性があるだろうことがわかりました。
ただし気をつけておきたいのは、「ガンダムDX合体セットは放送当時もよく売れていた」という事実です。
 

 
DX合体セットは本格的な合金玩具では初めてコアブロックシステムを再現し、作品後半に登場のGファイター(Gメカ)の各種合体も実現した年末商戦向け大箱玩具でした。同時にGファイターなしの「ガンダム合体セット」も発売されています。
 
先行玩具の売り上げ不振から生産数は絞り込まれたそうですが、売れ行きはたいへん良好で年末・年始時期のヒット商品のひとつになったそうです。
気を良くしたクローバーは一度は打ち切りを決めたガンダムのワンクール分(13本)の延長をサンライズに打診したとのことで、相当な売れ行きだったことが想像されます。
 
すでに43話での終了を前提に作品制作が進んでいたため延長は実現しませんでしたが、この時点ではガンダムは放送を延長してでも売り続けたい優良コンテンツになっていたことがわかります。
もしも延長が実現していたら、ガンダムの評価は「打ち切られた不人気作品」から「1年以上放送された人気作品」へと180度変わっていたかもしれません。
 
 

 
注意すべきなのは、上記の「玩具不振の理由」とされたふたつの要素をなんら改善しないままでDX合体セットがヒット商品になっているという点です。
 
番組後半のガンダムはスポンサー圧力で毎回のように新型のモビルスーツ・モビルアーマーが登場しますが、それらは試作機・専用機などとして適切に処理され、それまでの作品世界を壊さないよう配慮されています。
オモチャのためのテコ入れとして登場したGファイターでさえガンダムの支援メカ以上の存在にはなっておらず、濃紺を基調とした機体色も含め、派手な必殺兵器のような扱いはされていません。
一方、DX合体セットの色彩や形状は他のクローバーガンダムと同様にアニメとはかけ離れたものになっていたのはすでに触れた通りです。
 
つまり、中高生以上に向けた作品内容で、劇中イメージとはギャップの大きい玩具でも売れているのです。 
このことから、ガンダムの玩具不振の理由は上記の二点だけでなく、他にもなにか重要な要因が存在したのではないかと思われます。
 
 
当ブログでは、DX合体セット以前のクローバーのガンダム玩具の製品ラインナップにひとつの原因があるのではないかと考えています。
次回はこの点を具体的に検証してみます。
 

 
(続きます)
[ 2010/08/22 14:05 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(2)

DXダイターン3/ガンダムDX合体セット

無敵鋼人ダイターン3 ダイカスト デラックスダイターンスリー
 

 
「無敵超人ザンボット3」の成功を受けて、後番組「無敵鋼人ダイターン3」もクローバーが合金玩具を発売しました。
 
画像のデラックスダイターンスリーはガンプラブームのころ購入した再版品で、価格は初版より300円値上げされて3800円になっています。
なお初版の前期生産分はチェンジダイターンスリーという商品名で、箱写真のように太もも部分が白色プラ製でした。
 

画像の現物はダイターンハンマーとカタログが欠品しています。
放送当時の初版には取っ手付きの下箱と中フタがありましたが、再版では省略されています。本体の仕様には変更はないようです。
 

変形ギミックを持ちながら、ロボット時の形状や色彩は映像中のイメージをよく再現しています。
脚部のメッキはかなり薄くなっていますが、さほど触ってはいないので経時劣化してしまったようです。画像の個体は腰に貼られていたシールは剥がしてあります。
 

戦闘機形態ダイファイター。部品の余剰や付け替えはあるものの、玩具として快適な変形が楽しめます。
 

戦車形態ダイタンク。キャタピラパーツは大サイズに付け替えます。
 
クローバーは他にも変形可能な玩具として、簡易ギミックのプッシュダイターン3や変形にモーター動力をプラスした大箱製品ダイターン3電動巨大セットも発売していました。トータルな商品バランスはデラックスダイターン3がもっとも良好だったようです。
 
デラックスダイターン3の再版と同時期に、箱デザインを一新したプッシュダイターン3と変形可能なデラックスマッハアタッカーも再版されています。
追記:デラックスマッハアタッカーの再版はなかったようです。このころ処分価格で購入した経験があるので再版されたものと思っていましたが、放送当時の初版品だったようです。

追記2:デラックスマッハアタッカーの再版が確認できました。1983年初夏ころだったそうです(参照)。

ダイカスト 機動戦士ガンダムDX合体セット
 

 
ザンボット3・ダイターン3では金曜6時だった放送時間を土曜5時30分に変更してスタートしたのが「機動戦士ガンダム」です。
 
画像のガンダムDX合体セットは本放送末期の1980年1月に購入したもので、価格は5800円でした。初版の後期生産分に当たります。
本格的な合金玩具でコアブロックシステムが再現されたのは本品が初めてでした。 
ガンダム映画化の1981年には同じ仕様で6500円に値上げして再版されましたが、83年ころの末期生産分では箱デザインがリアルタイプ風のイラストに変更されています。 
 

内フタに書かれたガンダムカプセル・ガンダムキャタピラ・ソードジャベリンなどの独特なネーミングが魅力的です。ミサイル類含め全パーツ現存しています。
 

ガンダム本体はコアブロックギミックを再現したボディのみが新造で、他のパーツは先行のダイカストDXガンダムから流用されています。
足首に貼られたシールはGアーマーを組む時にこすれるため、どうしても傷んでしまいます。
 

なかなかよい形状のコアファイター。機首を射出し、尾翼と車輪を取り外してコアチェンジします。
 

巨大なソードジャベリンは新規に作り起こされた武器です。「クローバーのガンダムは合金玩具的なアレンジが激しい」といわれるのはこれが一因かもしれません。
 

プラ製のGファイターは形状・色彩が大幅にアレンジされており、本編登場の機体とは別ものという印象。
ただしGメカのほとんどの組み合わせを再現可能で、玩具としては遊び甲斐があります。メッキのキャタピラもきらびやかでいい雰囲気です。
 

 
なお、本品からガンダムだけを単品販売したガンダム合体セットという製品も存在します。
合体セットDX合体セットは年末商戦向け新製品として同時に発売されたのですが、「合体セットは当初から発売されていた」と記述している書籍が複数あるようで、これは事実誤認と思われます。
 
1979年度後期のクローバーのカタログでは両セットとも新製品を示すNEWという表記が付されていますし、本放送当時を知る者なら両セットが店頭に並んだのが同時期だったのは記憶しています。
また合体セットのガンダムにもシールドが2枚が付属していますが、Gアーマーを前提とした設計でなければこのような装備にはならないはずで、Gアーマーと無関係に合体セットのみ先行発売していたとする説には無理があると思われます。
 

機動戦士ガンダムは玩具の売れ行き不振のため43話で放映打ち切りとなりました。
 
玩具不振の原因としては、作品の対象層と玩具の購入層に年齢的な乖離があったこと、玩具独自のアレンジのために本編中のキャラクターとイメージの隔たりがあったことなどが指摘されています。
 
これらに加え、ザンボット3・ダイターン3では明確だったクローバーの製品ラインナップが、ガンダムではなぜか混乱・迷走していることも不振の一因ではないかと思われます。
次回はこの点について少し考えてみます。
 
 
[ 2010/08/01 04:43 ] 合金・プラトイ | TB(0) | CM(6)