1974年度 その1

1974年度発売のバンダイ模型の低価格プラモデル。
本年度の袋入り製品は発売元・丸越/製造バンダイ模型となっています。

ゲッターロボ
接着不要の新規格の最初期製品と思われます。


ゲッター1,ゲッター2,ゲッター3
袋入り各50円、箱入り各80円、グレートマジンガーを加えた4箱パック300円。


ゲッター1と2の台車のようなパーツは、ジャンボマシンダーマジンガーZ用のパワーアップメカ「重戦車Z」を連想させます。
なお画像のゲッター2はドリル先端が欠損のジャンク品です。


パーツ状態。画像向かって左下はゲッター1の組み立て図です。


画像のゲッター2はゲッターロボ秘密基地(2000円)に同梱されていたもの。
梱包前のランナー状態がわかります。


ゲッターマシンNo.1イーグル、No.2ジャガー、No.3ベアー
袋入り各50円、箱入り各80円、ブレーンコンドルを加えた4箱パック300円。
画像は1998年の再版品です。


パーツ状態、ジャガーのみ再版品。初版ジャガーは濃い水色成形でした。
これらはゼンマイ動力ゲットマシン(各500円)にも同梱されたほか、3機セットの箱入り「ミニゲッターマシンNo.1・2・3」(200円)としても販売されました。


ポピニカ・イーグル号との比較。形状解釈は大きく異なっています。


グレートマジンガー


グレートマジンガー、ブレーンコンドル
袋入り各50円、箱入り各80円。
画像のグレートはグレートブーメラン欠損のジャンク品、台車はゲッター1のもので代用しています。


スクランブルダッシュは収納状態を再現。


ブレーンコンドルはコロ走行。独特な形状のためパーツの合いはいまひとつです。


4箱シュリンクパックは、ロボットのセットは「ロボットパック」、マシンのセットは「マシンパック」という商品名のシールが貼付されていました。。


リトルグレートマジンガー 150~200円?
ゼンマイ動力ブレーンコンドルに同梱されていたグレートマジンガーの単品売り。
画像は1998年の再版で、当時品は未確認です。「リトルグレートマジンガー」という商品名はトイズワークス刊小松崎茂画集に記載があります。


本体サイズは11cmほどで、組み立てはハメ込みです。足裏にはコロ走行用のタイヤがあります。
初版はパンチ発射ギミックがあったと思われますが再版では省略されたようです。
このグレートは「グレートマジンガースーパートレーラー」(350円)にも同梱されたほか、メッキ・塗装済み状態の「DXモデル」(500円)としても発売されました。


追記 09.01.02

こちらが初版のゲッターマシンNo.2ジャガー。
500円のゼンマイ動力ジャガーに同梱されていたもの。
再版とはランナー形状が異なるため、複数の金型が存在したと思われます。
<1974年度の項、続く>
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ハメ込ミ式(スナップフィット)採用

1974年度よりバンダイ模型の低価格プラモデルは仕様を一新し、その形態は1978年度まで継続します。


組み立ては接着不要のハメ込ミ式になり、接着剤の同梱は廃止されました。


従来の箱入りは1箱80円・4箱パック300円に値上げされました。
箱絵はテレビのブラウン管を思わせる共通デザインが採用され、1976年度の一部製品まで継続されます。
また新たな形態として箱無し・袋入り状態での販売が開始され、こちらは50円の価格が維持されました。
封入されている紙の裏が組み立て図になっています。

これらは箱入りは模型店、4箱パックは百貨店やスーパーの玩具売場、袋入りは駄菓子屋や文具店というように流通経路を考慮した形態分けだったと思われます。


袋入りは大きな台紙に1ダース分がホチキス留めされて店頭に並びました。
最上段の3個のみ紙製のタグが付属しています。
台紙のメーカー表記は1974年度製品のみ「発売元・丸越 製造バンダイ模型」となっていますが、1975年度以降は「バンダイ」に変わっています。



バンダイ模型のキャラクターキットでは、ハメ込ミ(スナップフィット)は1974年度のミニプラモで初めて導入されています。この技術は紆余曲折を経て現在のガンプラにまで継承されており、キャラクターキットの変遷を考える上で要点のひとつだと思います。


このころはバンダイ模型以外の各社もキャラクターキットのスナップフィット化に積極的で、今井科学・タツノコランドのモデロック、ブルマァクのユニパズル、アオシマの合体マシンなどのシリーズが展開されています。
これらのプラモではおもに「パーツを合わせた後にストッパー的な役割のパーツを付けて固定する」という方式がとられていますが、確実に固定される一方で元のデザインに無い分割や段差ができてしまう場合があり、形状の再現性は微妙です。
アオシマのオリジナルロボット「アトランジャー」などはストッパー役のパーツをあらかじめ想定して腕・脚にリング状の段差をデザインすることで対応していました。



一方バンダイ模型が採用したのは「接合ピンの大型化」という手法です。
「接合ピン」とはパーツの位置合わせの目安となる凸凹一対のはめ合わせ部で、穴の直径は1ミリくらい、突起は高さ1ミリほどの円錐状になっています。
接着時の目安用なので、通常はピンを組み合わせてもほとんど保持力はありません。


バンダイ模型はこの接合ピンを1.5倍程度に大型化し、差し込み部は円錐でなく円柱状にして保持力を高めています。またピンの設置位置をパーツの中央に変更し、モナカ状の中空パーツを太い柱で支えるような構造としています。
この手法自体は1960年代から存在していたと思われますが、固定が内部で行われるためパーツ表面のディテールに影響が及ばないのが利点です。
「精密なスケール物こそプラモデルの本道」と考えていたという当時のバンダイ模型社内スタッフの指向が、この方式の採用に反映しているのかもしれません。


ただしこの時代のパーツ成型技術はまだ不安定だったので、接合ピンがゆるすぎて固定できない、あるいはきついピンとゆるいピンが混在していてすき間ができてしまうといったことはよくありました。
現在の高度なスナップフィットと比較するとあらっぽいものですが、当時の子どもは安いプラモとはそういうものだと思っていたし、自分でピンを調整したり接着してしまったりと自然に対応していたように思います。


次回は1974年度の製品ラインナップにもどります。

1973年度

1973年度発売のバンダイ模型の低価格プラモデル。

チビッコ0テスター 100円

0テスター指令基地(1500円)に同梱されたテスター1号~4号の単品売り。


画像のランナーは1998年再販の指令基地に同梱のものです。


テスター1号のミニモデルはゼンマイ動力0テスター4号にも同梱されていましたが、サイズ・造型の異なる別成型品です。


ウルトラマンタロウ(アンドロメダ同梱)

ゼンマイ動力アンドロメダに同梱されていたウルトラマンタロウ。


組み立て図は別紙の専用品が作成されており、単品販売の予定が想像されます。
サイズやギミックから考えて単品なら100円相当と思われます。


太めのボディはタロウよりエースに近い印象。ストリウム光線のようなそうでないような微妙なポーズです。
バネ仕掛けで首を発射するギミックはかなり頼りないもので、画像の個体は背中のボタンが押されたまま戻らなくなっています。


頭部は劇中イメージには似ていないもののシャープな造型で、ボディのもっさりしたイメージを救っています。
サイズはマスコットのライダーとほぼ同じ。
単品販売が見送られたとすれば、同時期マルサンが100円でタロウのミニプラモを発売していたことと関係があるかもしれません。


1973年度のバンダイ模型は低価格キャラクタープラモをほとんど発売していません。
「仮面ライダーV3」「キカイダー01」といった主要作品でもまったく展開が行われていないのは不思議です(マスコットのV3の単品販売は存在する可能性がありますが)。
こうした状況の背景を考えてみると

・過熱する変身ブームで版権を複数社で分け合う作品が増加した
・前年度、ライダーにならった商品展開の他作品は売り上げが伸びなかったため一作品あたりの商品数を絞った
・会社としてキャラクターよりスケールものに注力した?
・石油ショックの影響で商品開発力が低下した?
 
といった理由が想像されますが真相は不明です。
いずれにせよ前年度と比べると寂しいラインナップとなり、またZATメカが8種も商品化される一方でファイヤーマンはヒーロー自体がプラモ化されないなど作品による偏りが大きくなっています。    
  


他社の動向


アオシマ文化教材社
「イナズマン」

ミニ電光イナズマン・ミニ雷神号/各100円
画像はミニ電光イナズマンと鬼火まむしの比較。

イナズマン、サナギマンは各50円相当。バンダイの嵐シリーズとほぼ同サイズです。
画像の水色成形パーツはゼンマイ歩行イナズマンに同梱されたものです。

「鉄人タイガーセブン」

ジュニアタイガーセブン/150円
タイガーセブンと黒仮面のセット。イナズマンと同サイズですがペーパープレーンのおまけ付きで値上げされました。
なお広告などの完成見本ではタイガーセブンは脚を前後に開いていますが、実際は画像のような直立ポーズとなっています。

ミニミニスパーク号
ゼンマイ歩行とマスコットのタイガーセブンに同梱されていたもの。ランナーサイズから80~100円相当と思われます。他にジュニアスパーク号/150円もあり。

追記  09.01.02



ジュニアタイガーセブンの単品売りとジュニアスパーク号はオレンジ色成型です。上掲のメタリックなパーツはゼンマイ歩行「鉄人タイガーセブン」(1000円)の同梱品。
オレンジのパーツの下に見えるのがおまけのペーパープレーンです。

「クレクレタコラ」
クレクレタコラとビラゴン・モンロとチョンボ/各100円、4体入り「マスコット」は200円


マルサン
「ウルトラマンタロウ」シリーズ/各100円、一部仕様を簡略化した袋入り版は50円
ウルトラマンタロウ・マゼラン・スーパースワロー・アンドロメダ・スカイホエール・アイアンフィッシュ・
コンドル1号・ZATガン・ドラゴン・ウルフ777・ラビットパンダ・ベルミーダーⅡ世
(タロウのみ袋入り版なし、ドラゴン・ウルフ777・ラビットパンダ・ベルミーダーⅡ世は未発売の可能性あり)


日東科学
「スーパーロボットレッドバロン」
ミニレッドバロン・ミニアイアンホーク/各50円
レッドバロン/100円(ミニアイアンホークとレッドバロン立像のセット)


クラウン
「流星人間ゾーン」
ゴム動力/各100円 マイテイライナー・スモーキー・ガロガカー
人形付き/各50円 マイテイライナー&ゾーンファイター・スモーキー&ゾーンジュニア&エンジェル・ガロガカー             &ガロガ
メーザーショット/50円
ゾボット(ムギ球で発光)/100円?



次回は1974年度です。